梅さんのかわら版.umelog

甲州市~甘草屋敷

絶滅季語~温石

2020-12-12 23:41:51 | 俳句&短歌

俳聖である飯田龍太が生誕100年を迎えた。
それを記念して、いろいろなイベントが開かれる。

句会では、主宰の秀句が載っている本や、
講演内容が載っている新聞のコピーが配られた。

今月は句会の良さを実感したこと…
絶滅季語について…

温石(おんじゃく)を知っている人はどれくらいいるだろうか…
句会でその温石の俳句が出て来て、みんなざわついた。
高冷地に棲んでいる作者は、その昔
「子どもが登校する時に、温石をハンカチに包んで持たせた」
という俳句を作ったのだ。
『温石とは、石を温めて真綿や布でくるみ懐中に入れて暖を取ったもの」
要するに、今の懐炉のようなものらしい。
平安や江戸の時代というから、
それがずっと伝えられていた地域なのだろう。

みんな静かに、作者の話に耳を傾けた。
一生懸命子育てをしていたその頃の姿が想像され、
Umeさんは、ささやかな感動を覚えた。
句会の良さというのはこう言う所にあるのだろうナ。
句の背景を語る作者はとても嬉々としている。
umeさんはその話を聞くのがとても好きだ。

既に使わなくなったこの温石は絶滅季語になりつつある。
こうして話を聞いてみると、とても惜しいことだ。





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2 コメント

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温石 (YOSHI)
2021-01-22 11:46:49
温石で検索して見させていただきました。

小生後期高齢者直前です。小学校低学年の冬、母が朝の食事時の竈の火で温石を作ってくれて、それを持たせてくれました。

小生はしもやけが酷い子だったので、少しでも良くなればと持たせたのだと思います。

学校まで2km近く、友達と交替で手を温めていました。もちろん学校に着くころにはすっかり冷めていました。

その母もその後数年で亡くなり、この歳になって焚火などをするとふと思い出されます。

因みに、寒い地方ではなくて暖かいところですが、田舎だったので温石は比較的普通に使われていた記憶があります。
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コメントありがとう (ume)
2021-01-22 14:40:03
俳句をやっているとこう言った言葉に出会い、それによって知らなかった昔の生活習慣を知ることが出来ます。コロナ禍により、便利に走り過ぎたものを見直す機会になればいいなぁと思っています。温石いいですね…お母様の子どもを思う気持ちがひしひしと伝わってきます。
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