梅さんのかわら版.umelog

我が家の琉球朝顔~オーシャンブルー

俳句についてあれこれ

2021-01-05 16:57:18 | 俳句&短歌

今日はちょっと時間があったので俳句の本を開いてみた。
川上弘美さんと池田澄子さんの新刊書から…

川上さんの本は「私の好きな季語」という題名で、
自分の句ではなく、いろいろな俳人の句が載っている。
こんなのが載っていた。
◆せり・なずな 以下省略の粥を吹く  池田政子
以下省略がいいなぁ
七草を全部入れると17音に収まらないからなぁ…上手い!

池田澄子さんはumeさんの好きな俳人だ。
一番新しい句集「此処」は、図書館に無かったので、
購入した。

・此の世の此処の此の部屋の冬灯  池田
・こころ此処に在りて涼しや此処は此処  池田
本の題名となった句。
「私の大小の悦びや嘆きは、此の世に在る万物の思いの一つであった。池田」
次に新年の句から
・明けまして雨戸のきしむ一人の部屋 池田

この句は帯に載っている。
・次の世は雑木山にて芽吹きたし 池田
この句を見て、何故か三森鉄治さんの句を思い出した。
 ・またの世も師を追ふ秋の螢かな 三森
三森さんは山梨在住の俳人で、2015年の秋に56歳と言う若さで急逝した。
師を追う蛍…この師とは飯田龍太先生の事だと思う。
三森さんについてははこのブログのどこかで書いている。

次の世は雑木として生きたいと思っている人…
またの世までも…師をひたに恋ふる人…

池田さんにはこんな句もある。
・蓮根の穴の空気を解放す  池田
・ピーマン切って中を明るくしてあげた  池田
 
あまりにもいい人は俳句には向かないと思います。
ひねくれていないと (池田澄子)