ルミナリエ咥えて外す黒手套 北山宏光(Kis-My-Ft2)
題:イルミネーション
1位70点 秋元真夏(乃木坂46)
一人きり煌めく街が冬の棘
添削 一人ゆく煌めく街は冬の棘
添削 傷心や煌めく街は冬の棘
2位67点 村田秀亮(とろサーモン)
街騒に凍てし手の振る誘導棒
添削 街騒や凍つる手に振る誘導棒』
3位57点 酒井美紀
静寂に響くダイヤモンドダスト
添削 静寂に響けりダイヤモンドダスト』
4位55点 アンミカ
iPhoneの光に胸がRing a Ding Dong
添削 iPhoneの光よ雪よRing a Ding Dong
特待生
1ランク昇格 ◆北山宏光(Kis-My-Ft2)
ルミナリエ咥えて外す黒手套
永世名人27句目に掲載決定 ◆村上健志(フルーツポンチ)
垂直にシャンパンの泡クリスマス
永世名人49句目に掲載決定 ◆梅沢富美男
冬木立シャンパン色にさざめきぬ
題が題だけに、おしゃれな句が多かった
umeさんがまだ俳句を始めたばかりの頃、
このイルミネーションの句を作ったことがある
2011年12月の句 電飾が町に溢れて十二月 ume
何とイルミネーションと言わずに電飾だったのだ
時代を感じるねぇ
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今日は北山宏光の句に注目してみよう
「ルミナリエ咥えて外す黒手套」
凄くオシャレな句だ
「手套」とは手袋の事
これを「黒手袋」とした場合と断然イメージが違ってくる
ダンディーな紳士を思い浮かべるのだ
Christmasイブの夜、着飾った紳士と淑女が煌めく街に降り立つ
車から降りた紳士はおもむろに黒手套を外し、ドアを開ける
そして、真っ赤なドレスの淑女をエスコートするのだ
北山のような若者がこういう句を作ってもいいじゃないか
セピア色の世界が広がっていく
母なるひと黒き手套に手を裹(つつ)む 1938)〈山口誓子〉
ことわれぬワインに外す皮手套 鳥居美智子
夢二展へレースの手套はめてゆく 岡本のぶ子