梅さんのかわら版.umelog

笛吹川フルーツ公園の紅葉

"後藤さんが残したもの~平和ボケした我々に"

2015-02-02 14:49:59 | ダンスの競技会

海に出て木枯らし帰る所なし (山口誓子)

山口誓子が昭和十九年十一月から 翌年十月にかけて作った句集「遠星」中の一句です。
これは終戦間際という時代背景からして、行きの燃料だけ積んで飛び立った隊員や、
敵の戦艦に突っ込んでいった隊員つまり、帰ることを許され無かった特攻隊員を
詠んだものと言われています。

双子なら同じ死に顔桃の花 (照井翠)

東日本大震災で亡くなった被災者を、同じく被災した高等学校の先生が詠んだ句です。
産まれた時も一緒、そして死にゆくときも一緒。同じ顔をして…
ちょうど桃の節句の時期でした。この双子のお雛様も飾ってあったのでしょう。

悼む日の露草凛と藍を増し  (ume)

シリアで取材中に銃弾に倒れたジャーナリストの山本美香さんは、露草が大好きでした。
山梨県の都留市での葬儀の日、父親が棺の中にこの露草をそっと入れたそうです。
2012年9月の句会に出したumeさんの句です。

天災、人災、いろいろな死に方があります。
後藤健二さんの死は、平和は永遠に続く思っていた平和ボケした我々に、
警鐘を鳴らしてくれました。
昨日、真白い洋服を着た少女が夢の中に現れました。マララさんだと思います。
もう遠くの話ではありません。

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