MBSで毎週やっているプレバト!!と言う番組が面白いです。リズム感や生け花、料理等の才能を芸能人が競うという番組で、俳句の才能査定というのをここでも取り上げました。
先日久しぶりに見たところ…。
お題は、「京都 中秋の名月」…写真に写っている八坂の塔と中秋の名月を見て一句というも。出演者は、全くの素人ですが、今回出ていたノンスタイルの石田さんは、NHKの俳句番組のレギュラー。そして作ったのがこの一句。
静けさや月見上げたる影ふたつ → 静けさや月の八坂に影ふたつ
査定は凡人で53点。月は見上げるものだから、「見上げる」という説明は不要。そこに八坂という場所の情報を入れることで、映像が見えてくると指摘され、添削されました。
今回、才能有りの第一位は歌舞伎の市川猿之助さんで才能有りの75点。
歌舞伎と俳句は縁があるらしく俳号も持っているようです。
満月に相輪の影ひとつあり
これは、辛口で定評のある夏井先生も言うことなし。無駄な言葉がなく、言葉の経済効率が上手いとべた褒め。下5のひとつ「あり」が見得を切っているようだと高評価でした。
相輪と言うのは、屋根から天に向かって突き出た金属製の部分の ことです。このとがった部分が月に重なって影ができたという句ですね。言葉を知らないと作れない句です。さすが、慶応大学文学部出身です。
今回ほとんどの人が、説明不要な無駄な言葉が入っていると指摘されていました。初心者はどうしても相手にシチュエーションを説明してしまうのです。又、最下位の鈴木奈々は、夜の情景に昼を現す言葉が入り才能なしの25点。俳句以前の問題で、ぼろくそに言われていました。普段の句会では、このようにビシバシ言う先生はいません。しかし、このくらいはっきり悪い点を指摘されるほうが、上達が早いかもしれません。次から絶対気をつけますからね。
しかし、こんな感じで素人が言われてしまうと、2度と作らなくなる人が続出するのではないでしょうか。
多分、umeさんや私は、なにくそという感じで、頑張るタイプでしょうか。
私は、この番組は学校の俳句の教材にしたらどうかと思うくらいいいと思っています。生徒に、名句を上げてここがいいとか悪いとか説明するより、これを見せれば一目瞭然、理解できます。徐々にレベルを上げていけばいいのです。
ただ、おっしゃる通り、素人は落ち込みますね。umeさんは褒めて伸びるタイプです。