梅沢永世名人の句集掲載決定!!
兼題 「加湿器」
◆ 森口瑤子 3級で現状維持
加湿器の給水せよに起こさるる
添削 加湿器の給水ランプに起こさるる
◆ 梅沢富美男 永世名人28句目に掲載決定
春の雪まだ現役の鯨尺
添削 春の雪なお現役の鯨尺
こう言った季語ではない兼題は作るのに難しい。
発想をどこまでも飛ばせる代わりに、題に縛られるという難しさもある。
加湿器という言葉を使うか…使わないか…非常に悩むのだ。
大きな俳句大会などでは、
例えば「山」「大地」と言う字を必ず入れるという題がでる。
この方が考えやすい。
梅沢名人の今回の句はとてもいいと思う。
何がいいのかと言うと「鯨尺」だ。
そのことば自体に歴史があり、生活がある。
鯨尺は物差しで、竹でできている。
単位は㎝では無く、尺と言う単位で測るのだ。
一番浮かぶのは反物、お裁縫などをする場合必ずこれを使う。
悪戯をすると、この物差しで叩かれた!!
なんてこともその昔はあっただろう。
梅沢名人は「まだ現役」ということから、
昔から受け継がれてものと解釈できる。
それを使って何か繕いものをしているのか…母の形見かな…
高齢の方はきっと昔のことを思い出すだろう。
夏井先生は「まだ」を「なお」と添削した。
が、umeさんは「まだ」の方がいいと思う。
「ほんなもん まだ使っているだけ~」甲州弁(笑)
これでいいじゃんね…