よねが極楽へ旅立ったのは、
たしか、6月11日だった。
おはようございます。
そんな事、ありましたっけ?
あった?
うっそぉ?
あれは、全て幻だったのではないだろうか・・・
よねと出逢って別れるまで、18年だ。
簡単に忘れ去る年月ではないはずだが、
私は、よねが存在していたことも、
まるで、幻のようにすら、感じている。
たくさん撫ぜていたはずなのに、
不思議と、この手に、よねの感触が残っていない。
巡らせてみれば、断片的に思い出せるが、
実感は蘇っては来ないのだ。
それはまるで、長い年月見上げ続けてきたが、
手を伸ばしても決して届かない、遠い月のようだ。
だからか、私の心のどこにも淋しさはない。
涙を流す気にもなれないし、そんな時間もない。
あるのは、よねの鼻くそ黒子みたいな子猫との時間だ。
しかし、走り回る子猫が、ふと姿を消し、それを探している最中、
よねを探しているような気になって、不思議な感覚に囚われる。
我が家の猫達も、まるで何もなかったかのように
少しの変化を受け入れながら、日常を過ごしている。
あやさんは・・・
相変わらず
底意地が悪いし。
おたまは・・・
最近やたらと、かっこいい兄ちゃんになろうと
企んでいる気がするし。
うんこさんは・・・
うんこ「たれちゃんが、うんちゃんにべったりよ」
うん、べったりだよな。
ほくろは、他の猫が、目に入らんのかな?
目がちっこいからか?
視野が狭いんか?
そこは、私もだが・・・
そんな、ほくろ たれ蔵は・・・
表が真っ黒、裏がけっこう白で、
ついでに、表は長毛なのに裏が短毛という、
ちょっと不思議な姿なのだが、
不思議という点では、さすが、よねの鼻くそ黒子だな。