うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

ひとつだけの、お雛様

2021年03月03日 | カズコさんの事

明かりをつけましょ、

ぼんぼりに~

 

おはようございます。

私は、基本、

明かりは消して回るタイプだが、

今日はお雛様の日だ。

私は、自分の雛人形を持ったことが無い。

大人になって、とても小さな雛人形を見ては、

買おうかな~って悩んだこともあるが、

どうせ、小さな雛人形なんて飾ったら、てんやわんやになる。

たれ蔵あたりは、咥えて走るだろうし、

おたまは、どこかへ隠しちゃうだろうし、

のん太は、チロリンチロリンと、1つずつ落としやがるだろう。

 

子供の頃は、家で雛祭りなんてしてもらったことがない。

うちは自営業だったが、決して裕福な家庭ではなかった。

3LDKの狭いマンションに4人家族で暮らしていた。

自分だけの部屋など夢のまた夢だったが、

そのくせ、我が家は、時々、会社の威勢のいい若い衆が大勢来て、

飲めや歌えのどんちゃん騒ぎのお祭り状態だった。

幼い私は、その光景がとても怖かった。

 

休日も、あってないようなものだった。

父さんはトラブルが起これば、夜中だって飛び起きて会社へ行ったし、

母さんは、いつも会社の経理と家計のやりくりで、イライラしていた。

夫婦で、酒を飲んでは喧嘩ばかりしていて、

母さんは時々、食卓で泣きながら酔いつぶれていた。

 

だけど、一度だけ、どういう訳か、一度だけ、

雛祭りというほどのものではないが、

3月3日の夕飯に、

母さんがおにぎりだったか、サンドウィッチだったかを形どって、

お雛様とお内裏様を作ってくれたことがある。

どんなお雛様で、どんな味だったかは覚えていないが、

とても嬉しかったことは、今も覚えている。

 

大変な暮らしの中、

母さんが作ってくれたお雛様が、私のお雛様だった。

そうだった。

お雛様は、一つあれば、いい。

大切なものだからね。

 

そんな我が家の2匹のお雛様は

何を見つめ合ってるの?

 

逸らした・・・

 

また見つめ合ってる

 

また、逸らした

 

あんた達、何をしているんだい?

うんこ・あや「わかんな~い」

そっか、そっか。

まあ、のんびり暮らしくれたまえ。