明かりをつけましょ、
ぼんぼりに~
おはようございます。
私は、基本、
明かりは消して回るタイプだが、
今日はお雛様の日だ。
私は、自分の雛人形を持ったことが無い。
大人になって、とても小さな雛人形を見ては、
買おうかな~って悩んだこともあるが、
どうせ、小さな雛人形なんて飾ったら、てんやわんやになる。
たれ蔵あたりは、咥えて走るだろうし、
おたまは、どこかへ隠しちゃうだろうし、
のん太は、チロリンチロリンと、1つずつ落としやがるだろう。
子供の頃は、家で雛祭りなんてしてもらったことがない。
うちは自営業だったが、決して裕福な家庭ではなかった。
3LDKの狭いマンションに4人家族で暮らしていた。
自分だけの部屋など夢のまた夢だったが、
そのくせ、我が家は、時々、会社の威勢のいい若い衆が大勢来て、
飲めや歌えのどんちゃん騒ぎのお祭り状態だった。
幼い私は、その光景がとても怖かった。
休日も、あってないようなものだった。
父さんはトラブルが起これば、夜中だって飛び起きて会社へ行ったし、
母さんは、いつも会社の経理と家計のやりくりで、イライラしていた。
夫婦で、酒を飲んでは喧嘩ばかりしていて、
母さんは時々、食卓で泣きながら酔いつぶれていた。
だけど、一度だけ、どういう訳か、一度だけ、
雛祭りというほどのものではないが、
3月3日の夕飯に、
母さんがおにぎりだったか、サンドウィッチだったかを形どって、
お雛様とお内裏様を作ってくれたことがある。
どんなお雛様で、どんな味だったかは覚えていないが、
とても嬉しかったことは、今も覚えている。
大変な暮らしの中、
母さんが作ってくれたお雛様が、私のお雛様だった。
そうだった。
お雛様は、一つあれば、いい。
大切なものだからね。
そんな我が家の2匹のお雛様は
何を見つめ合ってるの?
逸らした・・・
また見つめ合ってる
また、逸らした
あんた達、何をしているんだい?
うんこ・あや「わかんな~い」
そっか、そっか。
まあ、のんびり暮らしくれたまえ。