うめと愉快な仲間達

うめから始まった、我が家の猫模様。
犬好きな私は、チワワの夢を見ながら、
今日も癖が強めの猫達に振り回される。

たまの、取り合い

2021年03月25日 | カズコさんの事

いつだったか、

仕事中に母さんから電話があった。

 

おはようございます。

「ほい、わし、薬がどうかなってまってよ。

夕方に病院行って、聞いたろか思うんやけど。」

 

母さんは、滅多なことで、連絡はして来ない。

近所に住んでるくせに、自分からは頼ろうとしない。

自由を愛し束縛を嫌う、鼻っ柱の強い性格だ。

昔から、行きたい所は、いつだって一人で行く。

 

それが珍しく電話をよこすんだから、よほど不安になったんだろう。

どの薬を、いつ飲んでいいか、

ある日突然、分からなくなったんだから無理もない。

 

母さんは、軽いアレルギーがあるのだが、

それが季節によって、少し酷くなる。

そこで、病院の先生に鼻炎の薬を追加してもらったらしい。

ところが、その追加によって、頭が混乱してしまったようだ。

 

「今ね、わっかりやっすい表を作ってるから、

明日、それを見れば分かるでな、ちょっと待ってて。」

 

ということで、

急遽、これを作った。

 

それを持って実家へ行くと、母さんはえらく喜んだ。

「ほっほぉ。こりゃ凄い!

わし、これ病院に持って行って、先生に見せたろ。

きっと、先生びっくりするで~。」

 

パソコンのできる人なら、

これしき、作るのに難しい訳ではないことがバレちゃうから、

やめて欲しい訳だが、突然、母さんが真顔になった。

 

「ほい、おかっぱ!」

「なに?」

「ここ、字ぃ間違えとる。」

自分の飲む薬はこんがらがってるくせに、

誤字を目ざとく見つける訳だ。

 

ついでに、几帳面な父さんが追い込む。

「おい、ここの線が途切れちゃっとるな。」

 

ん?

うん・・・

わっ・・・わざとじゃーい!

気付いたんか?

気付けたんやな?

よし、だったら、まだまだ、あなた達は長生きする!

わーっはっはっはー。

 

そんな訳で、

絶対、病院の先生に見せんじゃねーぞっと

念を押したのだった。

 

おたま~!

よく、窓越しに、おたまが覗いてるのが見えるって、

母さんが言ってたぞ。

 

おたま「ばーちゃんは、あいつ、また洗濯物が2日続けて干してあるって、

ため息つきながら見上げてるぞ。」

わっ・・・わざとじゃーい!