昨日から、
雨が降り続いている。
おはようございます。
私は、そんなのお構いなしで洗濯物をベランダに干してやった。
ワイルドだろう?
天気が気にならない訳じゃない。
この季節の雨は憎い。
2日続いたら、泣けてくるくらい憎くて、八つ裂きにしてやりたい気分になる。
雨を八つ裂きだ。
どういう意味だろうか?
ただ、ワイルドだろう?
空を見上げれば、鳥が忙しなく飛び交う。
巣で待つヒナのために懸命なのだ。
私は以前、スズメのヒナを2羽拾ったことがある。
ツンツルテンの小さなてるてる坊主みたいで、最初はまったく可愛いとは思わなかった。
どちらかというと、「グロい」と思った。
ゴミ置き場に、生ごみと一緒に袋に詰められて捨てられていたから、
そんなことをする人間が、たまらなく憎くなって、
だから「グロい」と思ったけど拾ったんだ。
私は、急いでペットショップへ走って、店員さんに、
ヒナ育てセットを見つくろってもらった。
その中には、生きた幼虫(ミルワーム)も含まれていて、卒倒しそうになったが、
店員さんは、そんな私などお構いなしに説明してくれた。
「毛も生えていないヒナなら、ミルワームの頭を潰してから餌付けしてやってください。」
生きている幼虫のあ・あ・あ・あたまを?
頭を潰す?
世に放たれたその言葉の響きだけで、地面が揺れた気がした。
そして、私はそれをやった。
ワイルドどころか、残酷な行為だ。
幼虫を1匹潰す度、「南無三」と言いながら瞼をぎゅっと閉じた。
2羽は、私が近づく気配だけで、「シャンシャンシャン」と必死に鳴く。
こうなると、私はもはや、すっかり親鳥の気分だ。
潰した幼虫の数など数えていられなかった。
けれど、3日後、ツンツルテンのヒナは2羽とも絶命した。
ミルワーム以外にも、便利な器具で栄養満点の餌も給餌した。
温度管理も完璧だったはずなのに、たった3日で死んだ。
私は、そのヒナたちが新鮮なうちに、草むらにそっと置いた。
たった3日では、ツンツルテンはツンツルテンのままだったけれど、
私はすっかり、「可愛い」と思い直していた。
手放すのが惜しくて、泣けて泣けて仕方なかった。
だけど、他の命を繋ぐ糧となるよう、置いて行った。
どうあっても、愛する2羽の命を無駄にはしたくなかったんだ。
あれ以来、長雨は憎くなった。
とくに、春の長雨は憎い。
晴れた日は、道を歩くと、どこかから、「シャンシャンシャン」という、
ヒナの声が聞こえてくる。
田舎の春には、珍しくない音の一つだ。
そして、私の愛するツンツルテンとの思い出の音だ。
雨の日は、あの日のツンツルテンみたいに静かになる。
親鳥が思うように、ヒナの餌を探せなくなるからだろう。
そう思うと、私は雨が憎くてたまらなくなるんだ。
頑張れ、鳥たちよ!
さて、君達は何してんの?
おたま「おらは、やるぞ!」
何をやるか知らんが、何もやらんでくれ
おたま「おい、たれ!そこをどけ」
バシッ!
叩かれとるやないか?!
おたま「よし、おらの勝ちだ」
ん~、叩かれたのはおたまだけどね。
勝ったと言えるのだろうか・・・