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お着物Enjoy生活からバレエ・オペラ・宝塚etcの観劇日記に...

TOSCA in Madrid

2006-09-09 10:07:28 | OPERA
昨夜、BSでTOSCAを観(聴き)ました!

2004年のMadrid公演、配役が豪華で、まずトスカはダニエラ・デッシー。
恋人の画家、カヴァラドッシの描くマドンナの眼が青いのを、自分と同じ黒い瞳に書き換えて、と嫉妬する第一幕。警視総監スカルピアにカヴァラドッシの命と引き換えに一夜の快楽をとの難題を突きつけられて神に嘆き歌う「歌に生き、恋に生き」の2幕。空砲が鳴るから倒れた振りをして、その後は通行証も手配してあるから2人で愛と芸術に生きるのよと銃殺刑を前にした恋人に甘く歌いかける第3幕。
全幕を通して、ひたむきで豊かな美しさと情の濃さが心に響く説得力のあるトスカでした。

カヴァラドッシは2000年頃からデッシーの実生活でのパートナーでもあるファビオ・アルミリアート。
流石に息のあった演技。彼は3幕でトスカが銃殺刑はお芝居だから、と言ってもそれが遂行されてしまうことを知っている、その上で、トスカの夢を受け入れている、という解釈をしているそう。
繊細でロマンチックな印象の役作り。



この2人は今月末のローマ歌劇場日本公演でも同役で出演します。
9月24日びわ湖ホールが皮切りで、9月28、30、10月1日にはNHKホールで歌います。
30日だけ、セカンドキャストとしてイザベル・カバトゥが入っていたのですが、デッシーの希望で急遽配役変更が行われ、全日彼女が主役を務めます。
わたくしは2年前のフィレンツェ歌劇場公演の「トスカ」でMyBestTOSCAとしたので、今回のローマ歌劇場は取っていないのですが、ちょっと興味が出てきました



今回のトスカの白眉はこの人!ルッジェーロ・ライモンディ!
影の主役、権力を欲しい儘にし、宗教を政治に利用し、自分の権力で次々を女性を征服しては捨て去る悪人なれど、独特の人間的魅力を感じさせなくてはならない難役ですが、スタイリッシュな舞台姿、力強く深みのある声、これでもかといういやらしさと品の良さを見せる演技力・・・完璧でしょう(ファンです)
彼は来週から始まるフィレンツェ歌劇場来日公演「ファルスタッフ」で外題役を務めますが、この公演には勿論わたくしも行くつもり!対照的な役ですが・・・。
ますます楽しみになってまいりました

ちなみにこのMADRID公演はDVDにもなっています。