昨日は、衣替え。どうしていっせいに替えなくてはならないのか・・・・とは、思うものの、日本の行事、風物詩なのだろう。
テニスがあった。ひところの暑さから解放され、ここちよい秋風の中、気持ちよくテニスをした。コーチは60歳手前の、とても粋な女性。なんたって真っ赤なベンツに乗って、颯爽と現れる。出席率60%くらいだった、われわれチームがほとんど100%になるくらいに、人をひきつけるコーチである。
上手になって!休まないで!一生懸命やれ!という檄が飛んでくる。
いくらお遊びの我々だって(つまり選手としての将来性は皆無だと思ったいる)、ひとり残らず上手になりたいと思っているから、この人についていこうと素直に思える。休まないぞ~と、思う。
余談だが、近年こういう出会いが多く、 この人について行こう と思う人が、今の私にはコーチを含めて三人いる。
さて、テニス後、コーチにランチを誘われる。みんなジャージ姿。ならまだいい方で、私は今年着納めだ と、スコートをはいていた。着替えはなし。じゃあ、そのあたりのパン屋さんでということになった。(スコートでも許してもらえそうなところ・・・)
後片付けをして、パン屋さんに出向くと、コーチがひとりでイライラしている様子が、窓越しに見える。コーチいわく、何してるんだろう・・遅いねえ。
コーチ もしかして、お姉さんがいますか? と私。どうみてもあの、イライラしたせっかちな表情は甘えんぼの末っ子に見える。 え。?いるよ。6人兄弟の末っ子だよ。兄も、姉もいる。だって。
メンバーがぞろぞろ集まってきて、パン屋さんの飲食スペースをほぼ占領してのランチが始まった。明るくて陽気なコーチのもと、話は弾む。兄弟が多い話から家族の話になると、思いがけない展開になる。
コーチのご両親は、仙台七夕の日、それもまだ彼女が高校生だったころ、飲酒運転の車に轢かれ、ご両親がそろって即死だったと。今は年月がたっているので、コーチは淡々と話されたが、一同言葉を失ってしまう。それも、白昼に横断歩道を横断中に起こった事故らしい。
一瞬にして、突然、両方の親を失う悲しみ、痛みがどれほどのものか、想像もつかない。明るく華やかなコーチの今しか知らない私。人それぞれ負ってきたものが必ずあって・・・と、何を考えているのか分からないけれど、頭の中が混乱していた。
話は弾み続け、最後忘年会の約束が出来上がって、お開きとなった。
会うたびに、もっともっと、スキになっていく人である。