ホテルは進歩も変化するものだ:
12月4日から一泊のつもりで藤沢に行ったのだが、想定内の病が出て5日の午前中に戻って入院した。その一泊は国内では初めての経験で、藤沢駅前に10月から開業(近頃は「オープンさせた」等という奇妙な表現が一般的で嘆かわしい)したばかりの相鉄フレッサインを予約しておいた。どのようなホテルか知らなかったが、所謂ビジネスホテルだろうと想像していた。
ビジネスホテルとは勿論日本語というかカタカナ語であるし、このような形式のホテルはアメリカにはないと思う。だが、2010年1月にカリフォルニア州で”Holiday Inn Express”という”Holiday Inn”の廉価版には泊まった経験がある。確か一泊$70見当だったが、朝食は含まれており宿泊客は思い思いに食堂に入って簡単にトーストと飲み物を取れる仕組みだった。部屋も広く何の不満もなかった。
思い起こせば、国内でビジネスホテルを利用したのは大阪市内だけで、それも1970年までのことだった。我が国の最新のビジネスホテルがどのようなシステムを導入しているかには多少の興味はあった。チェックイン開始の15時前に入ったが受け付けてくれた、前金払いで。少し驚いた。カードキーを渡され「それをエレベータ内の所定の場所にかざさないと行くべき階のボタンは反応しない」と教えられた。進歩かなと感じた。
室内ではドアの直ぐ先のスロットにカードキーを差し込まないと電気が点かないようになっていたのは、温故知新ではなく「温新知古」だった。アメリカにも偶にこの手の節電方式があった気がする。ここでは浴衣ではなくパジャマがベッドの上に置いてあったし、湯沸かし器もあればティーバッグもあったと思う。テレビも32型だったかで十分だったし、俗に言う「アメニティー」も整っていて不満はなかった。
これで素泊まり¥6,500がお値打ちか否かを判断出来る物差しの持ち合わせがないのが残念だった。更に言えば、藤沢に泊まることはこれから先にはもうあるまいと思っている。
1970年以来、仕事上で東南アジアとアメリカの多くのホテルを泊まり歩いたし、国内では地方都市も兎も角、都内の所謂御三家の帝国、オークラ、オータニにも泊まった経験がある。アメリカ国内ではW社にCorporate rateを提供しているホテルに泊まるのだが、何処に行っても我が国のような斬新なシステムを導入しているところは少なかった。
ただ一度、2000年4月にサンフランシスコでHyatt Regencyにチェックインした際にフロントデスクに”Video check out”との掲示板があり「何のことか」と思って部屋に入った。そこで解ったことは、毎朝テレビをつけると、その前日までの会計の明細が表示され、チェックアウトの日の朝にその合計金額をテレビのリモコンで承認すればチェックアウトが完了し、フロントデスクの掲示板のところで領収書と明細が貰える仕組みだと解った。
「なるほど、如何にもアメリカ式合理性か」と、ある程度は感心した。しかし、残念ながらそれ以降Hyattに泊まる機会がないのでその後の変化というか進歩の度合いが分からない。2011年にYM氏と同宿したカリフォルニア州ガーディナのホテルは旧態依然たる人手に依存するシステムで運営されていた。
相鉄フレッサインの前金制度には些か驚かされたが、これはアメリカ式の性悪説に基づくものではあるまいと思う。単なるチェックアウトの簡略化をかねた日本式合理化と解釈した。言わば変化だろう。アメリカではクレディットカードを提示しないとチェックインが出来ない仕組みだ。私はこれは飽くまでも性悪説信奉国ならではのことで、無銭宿泊ないしは泊まり逃げ防止策だと解釈している。
このフレッサインもそうだったが、藤沢市内のホテルをネット探したところ、その後数日間は当たってみた複数のホテルの予約勧誘がInternet Explorerの画面にじゃらんからか直接だったか確認はしなかったが、出てきたのには流石にICT化の時代だなと痛感させられた進歩というか変化だった。その広告の内容ではネット予約以外は受け付けないとすら読めるのに参った。
そこで、そのうちの一軒に「じゃらんでしかネットでしか予約出来ない仕組みか」と尋ねると言下に否定され、「電話で直接受け付けるしその方が少しお得」と勧誘された。矢張りネットの時代の変化には後期高齢者は馴染みにくいのだと痛感させられた。
12月4日から一泊のつもりで藤沢に行ったのだが、想定内の病が出て5日の午前中に戻って入院した。その一泊は国内では初めての経験で、藤沢駅前に10月から開業(近頃は「オープンさせた」等という奇妙な表現が一般的で嘆かわしい)したばかりの相鉄フレッサインを予約しておいた。どのようなホテルか知らなかったが、所謂ビジネスホテルだろうと想像していた。
ビジネスホテルとは勿論日本語というかカタカナ語であるし、このような形式のホテルはアメリカにはないと思う。だが、2010年1月にカリフォルニア州で”Holiday Inn Express”という”Holiday Inn”の廉価版には泊まった経験がある。確か一泊$70見当だったが、朝食は含まれており宿泊客は思い思いに食堂に入って簡単にトーストと飲み物を取れる仕組みだった。部屋も広く何の不満もなかった。
思い起こせば、国内でビジネスホテルを利用したのは大阪市内だけで、それも1970年までのことだった。我が国の最新のビジネスホテルがどのようなシステムを導入しているかには多少の興味はあった。チェックイン開始の15時前に入ったが受け付けてくれた、前金払いで。少し驚いた。カードキーを渡され「それをエレベータ内の所定の場所にかざさないと行くべき階のボタンは反応しない」と教えられた。進歩かなと感じた。
室内ではドアの直ぐ先のスロットにカードキーを差し込まないと電気が点かないようになっていたのは、温故知新ではなく「温新知古」だった。アメリカにも偶にこの手の節電方式があった気がする。ここでは浴衣ではなくパジャマがベッドの上に置いてあったし、湯沸かし器もあればティーバッグもあったと思う。テレビも32型だったかで十分だったし、俗に言う「アメニティー」も整っていて不満はなかった。
これで素泊まり¥6,500がお値打ちか否かを判断出来る物差しの持ち合わせがないのが残念だった。更に言えば、藤沢に泊まることはこれから先にはもうあるまいと思っている。
1970年以来、仕事上で東南アジアとアメリカの多くのホテルを泊まり歩いたし、国内では地方都市も兎も角、都内の所謂御三家の帝国、オークラ、オータニにも泊まった経験がある。アメリカ国内ではW社にCorporate rateを提供しているホテルに泊まるのだが、何処に行っても我が国のような斬新なシステムを導入しているところは少なかった。
ただ一度、2000年4月にサンフランシスコでHyatt Regencyにチェックインした際にフロントデスクに”Video check out”との掲示板があり「何のことか」と思って部屋に入った。そこで解ったことは、毎朝テレビをつけると、その前日までの会計の明細が表示され、チェックアウトの日の朝にその合計金額をテレビのリモコンで承認すればチェックアウトが完了し、フロントデスクの掲示板のところで領収書と明細が貰える仕組みだと解った。
「なるほど、如何にもアメリカ式合理性か」と、ある程度は感心した。しかし、残念ながらそれ以降Hyattに泊まる機会がないのでその後の変化というか進歩の度合いが分からない。2011年にYM氏と同宿したカリフォルニア州ガーディナのホテルは旧態依然たる人手に依存するシステムで運営されていた。
相鉄フレッサインの前金制度には些か驚かされたが、これはアメリカ式の性悪説に基づくものではあるまいと思う。単なるチェックアウトの簡略化をかねた日本式合理化と解釈した。言わば変化だろう。アメリカではクレディットカードを提示しないとチェックインが出来ない仕組みだ。私はこれは飽くまでも性悪説信奉国ならではのことで、無銭宿泊ないしは泊まり逃げ防止策だと解釈している。
このフレッサインもそうだったが、藤沢市内のホテルをネット探したところ、その後数日間は当たってみた複数のホテルの予約勧誘がInternet Explorerの画面にじゃらんからか直接だったか確認はしなかったが、出てきたのには流石にICT化の時代だなと痛感させられた進歩というか変化だった。その広告の内容ではネット予約以外は受け付けないとすら読めるのに参った。
そこで、そのうちの一軒に「じゃらんでしかネットでしか予約出来ない仕組みか」と尋ねると言下に否定され、「電話で直接受け付けるしその方が少しお得」と勧誘された。矢張りネットの時代の変化には後期高齢者は馴染みにくいのだと痛感させられた。