新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月16日 その2 この世は上手く出来ているもの

2022-04-16 16:01:00 | コラム
大谷翔平君の今シーズンを心配して見せたら:

今朝ほどはブログの更新を終えて、やおらテレビを点けてみれば、大谷君が最早1回の表にホームラン第1号を放った後だった。迂闊に「彼の打撃が心配だ」など言うものではないと反省して見続けた。するとどうだろう、更にもう一本打って見せてくれたではないか。

つい1時間ほど前に「大谷君が打てそうな投球が全く来ない」と言ったばかりなのに、2本目は真ん中の高目の打ち頃に見えたし、大谷君は打った後に手応えを感じたらしく走る素振りも見せなかったくらいに良い当たりだった。世の中は上手く出来ているものだと、あらためて感心したのだった。こういうことになるのだったならば、もう一度「大谷君が心配だなどと言ってみせれば良い結果になるのかな」などと、しょうもないことを考えてしまった。

その5時間ほど前だっただろうか、確か早朝のTBSのニュースで「昨日の朝8時50分頃に我がアパートと新大久保駅との中間点になる約300mの所の線路際で猛烈な火事があり、山手線が止まらざるを得なかった」と報じていた。その火事の頃はブログの更新に集中していた時間で、この窓から火事が見えそうな場所だったことになるのだ。だが、私は何故か全く気が付かなかったのは「如何にブログに真剣だったのか」ということになりそうだった。

実は、ブログの更新を終えてメールを見れば、昨日マスコミが話題にしていた「小室圭氏の2回目のbar exam(アメリカで州毎に行われる司法乃至は弁護士試験)に失敗」がワシントンやカリフォルニア州で報道されていたか否かを知りたくて知人に照会しておいた返事が来ていた。それはワシントン州の昔の同僚からで

「私は小室氏の件が日本国内で大きな話題になった事は覚えている。しかし、こちらでは彼が弁護士試験を二度失敗したということまでは話題になっていない。それと言うのも、当地ではCOVID-19やウクライナへのロシアの侵攻、急激なインフレーション等々の方が、我々にとっては重大な問題なのだから」

となっていた。私は小室圭氏に関する件はアメリカ国内ではさほど大きな話題ではなかったと承知していたが、その後どのようにかの国のマスコミが扱っているかを確認したかったのだ。

先ほど、野次馬根性に駆られて昨日火事があったと報じられた場所に視察に行ってみた。そこは掛かりつけの調剤薬局の真裏だったと顔馴染みの店員さんに教えて貰った。彼が言うには「30台もの消防車がやって来て大変な騒ぎだったし、道路を塞がれて出勤できずに困ったほど」だったそうだ。「その騒ぎをご存じなかったとは・・・」とまで言われてしまった。早速、線路際まで回って見ると、報道された通りに3階建てのアパートが煤で真っ黒になっていた。家内はテレビに「山手線が運休」と出たので動いていないとは承知していたそうだった。


野球の話をしよう

2022-04-16 09:14:57 | コラム
大谷翔平君と阪神タイガースのこと:

4月15日は気温が11度Cと低かっただけではなく、ここから真正面に見える建築中の「東急歌舞伎町タワー」とやらいう48階建ての建物の半分が霞んでしまったほどの雨模様で、安全策を採って外出もせずに閉じこもっていた。結果としてブログの更新を終えた後は、テレビの野球中継ばかり見ていたことになった。

先ずは大谷翔平君のロスアンジェルス・エンジェルス(何でテレビも新聞もロスアンゼルス・エンゼルスなという戯けたカナカナ表記をするのだろう)とテキサス・レンジャースの試合から。私は大谷君に「我が国を代表してMLBに入り我が国の野球選手の質の高さを全世界に示してくれ」と頼んだ覚えはない。だが、今や、かれは我が国どころかアメリカ全体の中でも光り輝く存在になってくれたのだ。私はそのことは立派だし日本国民の一人として誇りに思う価値はあると思う。

だが、私には心配なことがある。それは何時も言っている「マスコミによる過剰な大谷君の持て囃し方」である。私の持論は「そのように無用に持て囃されていることを当人が意識したか否かは別にして、過剰に囃し立てたことが必ずしも良い結果をもたらしてはいなかったこと」であり、その持ち上げられたご当人が意識して慢心したか否かとは多くの場合に関係なしに、その選手が振るわなくなってしまっていたことを心配しているのだ。

その点では、昨シーズンの大活躍でMVPを含めてMLBの多くの賞を獲得した大谷君に対する我が国のマスコミだけではなく一般人からの賞賛が、私を不安に陥れていたのだった。人は恐らく誰でも褒め称えられて悪い気分になることはないだろう。だが、経験からも言えるもだが、褒められるとか「先生」と呼びかけられることは、一瞬でも「俺様は満更でもないようだ」と感じさせられて恐ろしかった。

95年から96年にかけては講演をさせて貰える機会が多かった。その会場で多くの方から「先生」と呼んで頂けるのは正直に言って、非常に恐ろしく感じられた。自分に「錯覚を起こすなよ。これはお前が偉いのではなく、読んで下さった先方様の礼儀であるだけだ。お前の価値に対してではないのだ」と懸命に言い聞かせていた。現在の大谷君がおかれている立場と環境を私如きと比べるのは不当だと思うが、大谷君はかなり難しい環境の中で今シーズンに入って行ったのだろうと案じている。

そこで、昨日を含めて今シーズンの出来だが、余り芳しいとは見えなかった。打つ方から言えば私の目にはゴルフを始めた頃に散々注意された「スウエー」と同じで体が前方にぶれていっているようだし、スウイングも下からしゃくり上げているようにしか見えなかった。私は大谷君がそもそも往年の「世界の王」こと王貞治氏と同様に「非常に巧みな打ち方をする打者」ではなくて、凄い打者だと見ているのだ。今朝も金村義明が指摘していたように基本的には「引っ張る打者」なのだ。

ということは「投手は引っ張れない投球で攻めれば良い」のである。アメリカのスポーツ界では「スカウティング」という手法を編み出したのであるから、今年になれば大谷君に対する攻め方はこれでもかというほど研究し尽くされていても不思議ではない。昨日見ていた限りでは、如何にして大谷君を三振に斬って取るかに徹底していたし、実際に「打ちやすい投球」は殆ど来ていなかった。

即ち、大谷君はどうやって対戦相手の精密なスカウティングの成果と、どのようにして対応していくかではないのかと思って見ていた。また、金村義明が指摘したように審判の判定に不満だとの態度を見せたことは、これから先にも良い結果にならないと危惧するのだ。

投手大谷翔平君も見ていこう。未だ何処がとまでは言えないが、体の動きにキレがないというか迫力がないのではと感じた。それが「定まらない制球」に現れていたし、速球には表示された球速ほどの凄みが感じられなかった。特にあの9番打者に満塁ホームランを打たれた高目に入って直球がスプリットの投げ損ないだったとあったのは「調整不十分」を思わせた。解説の伊東勤は「シーズンに入るまでの期間が短かった為の調整不足では」と言ったが、私は「調整はシーズンオフの期間に自分だけでも出来ること」で、言い訳にはなるまいと思った。

何れにせよ、このように色々と改善すべき点が見えたことは、改善されれば昨シーズンの大谷翔平に戻れるはずだが、対戦相手も「そうはさせないよ」とばかりに真っ向から向かってくるだろうから、大谷君にとっては楽なシーズンとはならない気がするのだ。だから言うのだが、過剰な持ち上げ方と期待は無用だと言いたくなるのだ。彼は未だ成功した1年だけだったのだと見た方が無難だろうと思う。

阪神タイガースを落ち着いて見たのは昨夜が初めてだった。読売ジャイアンツに勝てたのは*青柳投手が良かったこと、*菅野投手が限界に来たかと思わせてくれたほど威力が無かったこと、*ホームランが2本出た事だったと思う。だが、私には矢野監督が開幕前に「今シーズン限りで引退」と表明したことが、全員の士気を減退させたように感じられた。これが不振の最大の原因であり、適時打が出ていないことは別な問題だと思う。

今年のNPBの野球の最大の問題点は「余りにもCOVID-19に感染する者が多いこと」だと思う。専門家が言われるように「エアロゾル感染」があるにもせよ、感染が不可抗力であるかも知れないにもせよ、管理態勢の不備というか、選手たちの健康管理に対する意識不足があるのかなと思わせられている。集団で生活し且つ行動する団体競技である以上、幾ら注意して行動しても注意しすぎとはならないのではないのかな。