新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

4月17日(日)のスポーツ

2022-04-19 09:46:57 | コラム
矢張り佐々木朗希問題に尽きるか:

2日遅れで取り上げることになった。この日は季節外れの寒さを警戒して、一日中閉じこもってスポーツ中継ばかり見ていた。特に佐々木朗希君が日本ハムファイターズとの試合に登板するというので、多大なる興味を持って朝から待っていた。また、夜の女子のバスケットボールWリーグの決勝戦、トヨタ自動車足し富士通の試合にも期待していた。なお、午前中は大谷君の試合。佐々木朗希の未完成に終わった2回続けての完全試合は大いに世間を賑わしていたので、ここに取り上げてみようと思った次第。

佐々木朗希投手:
私は完全試合の連続よりも初めて佐々木朗希投手を1回から見る機会を与えられたので、冷静なる評論家としてジックリ観察するのが楽しみだった。一寸気になっていたのが、選手名鑑に記載されていた190cmで85kgという体格だった。そういう体質なのかどうか知らないが、マリーンズの首脳陣が気にしているのがこの身長に比べて体重が少ないことかなと推測していた。私は未だ160km超の速球を投げ続ける為の筋肉が付いていないと見ているのかと思っていた。

聞きしに勝る逸材(素材)だと確認できた。だが、当人も回顧していたようにあの日の調子はテレビのニュースだけで細切れに見た1週間前よりは良くなかったと判定していた。それほど力んで投げていたように見えなくても、160km以上も出せる投手は見たこともなかった。マリーンズは過去2年間に彼の筋力等々体を全般的に鍛え上げたのだろうが、もっとウエイト等のトレーニングを適切に積めば、9回まででも160km以上を完全にコントロールして投げ続けられるようになるのかなと期待したくなった。

問題点は「それとも、マリーンズの首脳陣は佐々木朗希君の筋力は現時点が限界であり『伸びしろ』がないとでも判断して、大事を取って8回までで降ろすべきだと判断したのか」という事かも知れない。現在では、我が国でもそういう点を科学的に研究しておられる専門家が筑波大学等におられるので、そのような方々の診断を仰いであれば良いのだがとも考えながら見ていた。

即ち、我が国の指導者にありがちな「根性だの倒れるまで練習量を積めば結果を伴うのだ」というような精神力を重んじた育て方をしていなければ良いのだという意味。私は井口監督がMLBの経験があるのだから、まさか根性派ではあるまいと見ていたのだが。

私は佐々木投手がパーフェクトを続けているのを見ていて「監督とコーチ陣はさぞかし困っているだろうな」と推測していた。と言うのは、一本でも打たれるか何かパーフェクトを止めてしまう状況になるまで投げ続けさせるのか、前回が102球だったので予め投球数の制限を考えているのか、あるいは連続の完全試合をやらせる気なのか」等々を考えながら見ていた。偽らざる所を言えば、嘗てのドラゴンズの山井を8回で落合監督が降ろした例を思い出して、もしかして8回までかなとも閃いていた。

井口監督は「事前に100球辺りまでと決めていた」と後で語ったが、こんな事を外部にまで予告はしないだろう。私は6回辺りから野球界の用語である「シュート回転」なのか、疲れが出て抑えが効かなくなった為か右打者の方向に投球が外れだしたので、危険信号ではないのかと見ていた。それでも、本人が調子は最高ではなかったと認めても、あれだけの投球が出来るのは凄いことだと感心していた。8回で降ろしたのは首脳部の判断であるから、外野がとやかく言うことではないと割り切っている。それよりも、彼が何処まで伸びるのかが楽しみだ。

バスケットボール:
夜の女子のバスケットボールの試合は単純にと言うか純粋に面白かったし、トヨタ自動車が4Qにまさかの逆転をして見せてくれた1戦目を含めて、女子のバスケットボールの技術と体格の進歩と競技の種目としての発展が凄いなと感心していた。特に昨年のオリンピックの時から注目していた、あの試合を最後にWNBA(アメリカである)に出ていく富士通の町田瑠維の技術と敏捷さが印象的だった。男子では最初にNBAに挑んだ田臥勇太も小柄でありながらアメリカに出て行ったのだが、町田さんが何処まで出来るのかには大いなる興味がある。

結果としては、トヨタ自動車の圧勝に終わったのだったが、私には「バスケットボールでは矢張り身長の高さが有利である点が決定的であるようだ」と思わせられていた。それはトヨタ自動車にはステファニーとエブリンという長身の馬瓜姉妹に加えて、21年から加入したセネガル出身のシラハナファトージャ(187cm、75kg)がいたということ。この3人が頭一つ抜けていてオフェンスとデイフェンスのリバウンド、シュートブロックにと大活躍で、富士通を圧倒していたのだった。同様なことは193cmのENEOSの渡嘉敷来夢にも言えるのではないか。

去りしオリンピックでは、この2試合に大活躍した選手が数多く参加していた。彼女らは身長と体重のハンディキャップをものともせずに、3ポイントシュート力と町田瑠維等のすばしっこさと技巧を活かして見せてくれた。その素晴らしさをまたまた十分に堪能できたWリーグ決勝戦には、満足させて貰えたのだった。なお、トヨタ自動車の前記のシラさんは開志国際高から白鴎大の出身者だった。MLBでの大谷君の近況は私がここで何かを語るまでもあるまいと思うので省略する。