テレビを点ければスポーツの中継ばかりだった:
今朝はディジタルの時計を読み誤って、予定の午前4時よりも30分ほど早く床を離れてしまった。所在無しにテレビはと覗けば、NHKでは何処でやっているのか、日本代表対ドイツのサッカーだった。一瞬「あれ、W杯の録画か」と疑った。でも、そうではなくて生中継のようだった。
試合振りはと見れば、知っていた顔は三笘薫と伊東純也くらいのもの。でも、吉田麻也健在なりし頃のような、横や後ろへのボール保持の時間だけ無意味に長くなるサッカーではなくて、何かが違った感があったので暫く見ることにした。でも、何気なく日テレにチャンネルを変えると、フランスでのラグビーのW杯になっていた。ここはイングランド対アルゼンチン。これも捨てておけないと思わせられた。
先ずはサッカーを語ってみよう。私が熱烈なファンではない森保監督は代表ティームを育て上げることに成功しておられて、如何に停滞気味とは言え世界のドイツを4対1で圧倒して見せてくださった。例によって久保建英を使っていないとは、余程彼が嫌いなのかと思えば、後半の後20分もない時間帯で出してきた。その久保がその短い時間内に「上手いな」と唸らされたパスで2点を追加するアシストしたのは凄いと感心。
森保監督に望むことは「折角世界に名を轟かせるティームの監督さんなのだから、もう少しお金をかけた一流の仕立てのスーツを着て、ボタンダウンのシャツにして、もっとデザインが良いネクタイをしてティームを格好良く指揮すること」なのである。他の強豪国の監督さんたちの出で立ちは垢抜けているのだから。
ラグビーに話題を変えよう。ここではTMOとやらを取り上げたい。レフェリーが試合を止めて何やらイヤフォンで会話を始めた。何事かと思えば「ハイパントを捕球したアルゼンチンの選手にイングランドの選手がタックルに行った際に、前に突き出した顔というか頭が相手の顔を直撃した形になったのが「危険なタックルか」をTMOに照会しているとのことだった。
TMOとは「テレビ・マッチ・オフィシャル」のことらしい。サッカーならVARだ。野球では判定に疑問を持った監督が異議を申し立てるので、これを「チャレンジ」というのだが、我が国ではアナウンサーたちが「リクエスト」というのはおかしい。審判の判定にチャレンジ、即ち異議を申し立てるのであり、ヴィデオ判定を求めたと言うべきだろう。
ラグビーの新ルールでは「この時点で当たった選手にイエローカードを出して退場させ、8分以内にTMOが最終判定を下す」となったそうだ。結果としてはレッドカードとなり、イングランドは14名で試合続行。イングランドが不利かと思いきや、16歳で代表になった凄いスタンドオフがいて、次から次へとドロップゴールを決め、見ていた間でも5本も決めてしまった。アルゼンチンにも素晴らしいキッカーがいて50mのPKを決めて見せていたが及ばなかったようだ。
「ラグビーフットボール」という名称だが、近年は蹴るよりも優れた体格を活かした当たり合い、鮮やかなパスの展開、ボールを持った選手がずば抜けた走力を見せるかのような競技になっていた感が濃厚だった。そう思っていたところに、あのアルゼンチンのキッカーの力、イングランドのSOの正確なキック力に魅了されていた。「成る程。本場のイングランドでは蹴ることを重要視しているのだ」と認識できた。
考えてみれば、サッカーもラグビーも両方とも英連合王国が発祥の地だったのだ。早朝から思いがけなくもフットボールの試合を堪能させられた。これも間違った早起きの何文かの得か。