新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

人手不足とカタカナ語

2023-09-15 07:44:48 | コラム
ライドシェアって何のこと:

そう滅多に利用する訳でもないが街に出て気を付けて見ていると、確かにタクシーの数は少なくなっている。あるタクシー会社の社長は保有する車の20~30%程が運転手不足で稼働できていないと嘆いていた。つい先日取り上げた帝国データバンクの調査資料でも、運輸・倉庫会社の64%が人員不足となっていた。

そこに出てきたカタカナ語が「ライドシェア」である。恐らく“ride”と“share”のことだというくらいは解る。だが、車の運転の仕方を知らないというか免許を取ろうと試みたことすらない私には、具体的な意味は不明だった。言ってみれば、菅前首相が「カーボンニュートラル」を唱えられた時と同様に良く分からなかった。要するに「何故いきなりカタカナ語になって、漢字を使わないのか」という素朴だと思っている疑問。

そこで、検索をかけてみた。保険会社のZURICHの解説が良く出来ていたと思うので引用してみよう。「カーシェアリング」も同じことのようだ。

>引用開始
ライドシェアとは文字通り、Ride(乗る)をShare(共有)することを意味します。
 いわば「相乗り」です。ここでは混同されやすいカーシェアリングとも比較しながら、日本で普及し始めているタイプのライドシェアについて、サービスの概要をご説明します。
カーシェアリングとの違い
カーシェアリングが車の貸出を目的に「ドライバー」と「車」をマッチングさせるのに対して、ライドシェアではアプリ上で「ドライバー」と「同じ目的地に移動したい人」をつなぎ、相乗りでのドライブを支援します。このため日本では、「相乗りマッチングサービス」とも呼ばれています。
<引用終わる

このように「相乗り」と「相乗りマッチングサービス」という言葉があるのならば、カタカナ語にせずにこう言って欲しかったのだ。私はハイフンで繋いであっても“ride-share”は文法的には“ride-sharing”であるべきではと疑問に思った。だが、調べてみればアメリカでは両方とも使われているようだった。

マスコミのカタカナ語を使いたがる傾向は今に始まったことではないと知っている。どうしても「ライドシェア」と言いたいのならば、囲み記事でも作って解説しておいて貰えば良かったのにと、残念に思う。そして“I’ll give you a ride.”などと言う言い方が日常的に使われている事などを紹介しておけば親切だったかも。これは「私の車に乗せていって上げる」でもあり「私が送って上げるよ」のように使われている。