新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

ヘイトクライム

2021-05-06 08:30:43 | コラム
アジア系の人たちの災難に思う:

昨5日から、ニューヨーク市の街頭で台湾系と報道された女性2人が、スパナを持ったアメリカ人の女性に殴りかけられている場面が繰り返して放映されていた。最終的にはテレ朝だったかで、殴りかかった女性がアフリカ系アフリカ人だったと報じたが、それは画面を見ていれば私にも解っていた。その被害者の一人は額を7針も縫う傷を負ったそうだ。

ここ最近ではアメリカでこのようなアジア系と報道される人たちがヘイトクライムの被害に遭ったとの報道が多い。だが、先ず「クライムの標的がチャイニーズアメリカン」という表現はしない。アメリカの何でもハッキリと表現する傾向が見えるアメリカのマスメデイアでも、微妙な配慮をしているのかと思って見ている。

永年、彼等の中で過ごしてきた私に言わせて貰えば、上下左右の階層を問わず、彼等アメリカ人たちが、我々アジア系の者たちの顔を見ただけで日本人か、中国人か、韓国人か、台湾人か、インドネシア人か等々の区別は先ず出来ないと思う。現に、これまでに何度も述べてきた事で、私などなは1970年に台湾で「貴方の顔付きは世界中何処に行っても外省人と見られるだろう」と保証?されたように、何度も中国人かチャイニーズアメリカンであると見間違えられたものだった。

また、カナダのヴァンクーヴァーでは、裏通りの小さなレストランの会計係の日系人の女性には、いきなり英語で「中国人?」と尋ねられ、次が「韓国人?」と来て、最後に日本語で「へー、日本人だったの」とやられた事すらあった。ヘイトクライムを犯す者たちが「無差別攻撃」を仕掛けるのも、語弊があるかも知れないが、無理はないと言いたくなってしまう。

私は彼らと共に過ごした経験からして、白人たちの中でも何も話をしなくても、アメリカ人は顔付きや着ている物で見分けられる。だが、その確率は精々50%を超える程度かも知れない。そのくらいの事だから、国内にいる中国人、韓国人を見分けられる自信などは皆無だ。テレビには、これらの国から来ておられる大学教授等々が出演されるが、アナウンサーにでも紹介されない限り、異国の人とは判断出来ないほど彼らは我々と似通っている。

アメリカでヘイトクライムを犯す者たちが後を絶たないのは、何も今に始まった事ではないと思う。私にはその傾向が著しくなったのは、過去4~5年の事のように思える。それほど現代の国際情勢は、関西風の表現を借りれば「ややこしく」なってきたのかと思わずにはいられない。昔の上司や同僚たちに「どう思っているか」と尋ねてみたい衝動に駆られるのだが。



コメントを投稿