新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

第5波が終わりに近くなったようなのは大変結構だ

2021-10-07 09:21:31 | コラム
感染者が減ったのは大変結構なことだと思うが:

昨日の発表では感染者数が全国で1,126名で、最大の東京都でも149名だったのは、朗報であり非常に結構なことだ。だが、折悪しく(?)内閣が変わったこともあってか「何故これほど減少したか」という原因の解析もなければ、説明もないのである。テレビの報道で見せられている限りでは、都内の盛り場での人流(残念ながら我が方の電子辞書にある広辞苑第6版にはない言葉だ)は増える一方であり、何とか言う携帯電話のアプリでも著しい増加傾向を見せている。それでも、都内では何十日か続けて、前週の同じ曜日よりも減っているのだ。

私が記憶する限りでは「専門家」の方々のご意見では「人流を二桁以上の比率で減らすことが、最も重要な感染対策」であるようだった。だが、上述のように人の出は増える一方でありながら、感染者数は大幅に減少し続けているのだ。それかあらぬか、分科会長から「何故減少したか」の説明があったとは聞いていない。不思議な事態だと思っていたが、歓迎すべき減少傾向だと思っている。

昨日だったか、何処かの局で「減少した最大の理由は、アメリカのそれをも凌駕したワクチンを2回接種した人の比率ではないのか」との意見が表明されていた。即ち「年少者や若者たちにもワクチン接種者が増えたので、彼らがウイルスを家に持ち返って起こした家庭内感染が激減したからではないか」という推理だった。「なるほど。そういう可能性はあるだろう」と思って聞いた。

ここから先に重要であることは「政府(厚生労働省か、あるいはウイルス対策三役)が可及的速やかに良い意味での原因究明を果たして、適切な対策を講じること」だと思う。そこにあることは「単に人流を減らす」ような要請を続けること以外に「この機会に第6波が襲ってくるだろう4ヶ月以内に、医療態勢の充実を計ること」があると思うのだ。ウイルスの襲来以来今日までの間に感染者を受け入れない私立の医療機関向けの対策を講じてこなかったような法体制の不備を、何とかすべきだろう。橋下徹氏がこの事を何十回テレビで叫んでいたか。

だが、良く考えるまでもない事がある。それは「上記のワクチン接種率が60%にまで達したのは何方の政策だったか」という点だ。その先にあるものは何故かカタカナ語で表されてしまった「ブースター接種」である。またその向こう岸には「ブレークスルー感染」なんて言うのも待っている。接種者が80%を超えたシンガポールでは、この感染が流行り始めたとの報道があった。

新任の厚生労働大臣・後藤茂之氏は対応の準備おさおさ怠りないと期待したい。だが、経歴を拝見するとどうやら「労働」は兎も角「厚生」はご専門ではないようにお見受けするので少し不安になる。山際大志郎大臣や堀内詔子大臣にも同じようなことが言えそうだ。だが、この際にはそういう揚げ足取りのようなことを言うべきではないと思うのだ。寧ろ、新任なるが故に、これまでに無かったような斬新な施策を打ち出して貰えると期待すべきではないかと、密かに好意的に考えるようにしたい。

私はこの際「敢えて言っておくべきだ」と考えていることがある。それは、我が親愛なるマスコミは何かと言えば世論調査なるものを実施して、誘導尋問を仕掛けては罪なき一般大衆に「菅内閣のコロナ対策には不満がある」とか「コロナ対策を評価しない」と言わせてきた。だが、「アメリカをも凌駕する接種率にまで持って行ったのは何処の何方だったか」を、この際良く振り返ってみたら如何かと言うことだ。私が「ABT」などと貶した某氏も貢献しておられたのかも知れないのだ。後藤大臣、山際大臣、堀内大臣の奮起を期待したい。



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