マスメディアの「切り取り報道」の恐るべき成果か:
森喜朗氏が辞意を表明されるとは、昨11日(私は未だに紀元節だと思ってしまう年齢層だ)にYahooニュースで知った。あれだけメディアが一致団結して「我が国はお恥ずかしながら女性蔑視の国です」と報じれば、海外のメデイアも呼応してくるのは当然の結果だろうし、我が国のメデイアの狙い通りになったのだと思わざるを得ない。私は我が国に「女性蔑視は怪しからん。世界に向かって恥だ」と認識されている人たちがあれほど多いとは知らなかった。
世界の実情をご存じなのか:
私は真剣にあの一般市民の中の「怪しからん論者」の何割が、森氏のJOCの評議会での演説を読んでおられたのだろうかと考えている。「我が国の女性蔑視」を恥じておられる方々が、何処まで世界の他の国々の実態を承知で森喜朗氏をあそこまで口を極めて批判できるのだろうかと、寧ろ感心している。私はアメリカと韓国の状況には触れる機会があったが、20ヶ国ほど世界を歩いていても、その国が本当の意味の男女同権や女性の社会進出が達成されているかなどを知る機会などついぞなかった。
確かにドイツやニュージーランド等々には女性の総理大臣が活躍しておられるとは承知しているが、具体的な実態など全く知らない。報道機関の方々は全世界に特派員を出しておられるのだろうから、この際にその取材能力を十二分に活かして世界の実情を分析して我が国と比較して報じたら如何か。ただ単に「150数カ国の中で120位だったのだから恥じ入れ」と言われても、私は困ってしまうのだ。彼らには私が繰り返して述べてきたアメリカの男女同権と男女同一労働・同一賃金の実態報告記を読んだ人がいるのかなと思ってしまう。
「切り取り報道」:
昨日も採り上げたが、森喜朗氏の「女性蔑視」に当たる発言の部分だけを切り取って森氏を批判するのが彼らの常套手段であるとは、先刻ご承知の方はおられると思う。今回はその切り取り作戦がこれでもかというほど成功し、その報道に接して刺激を受けた罪無き(中には罪深き)一般大衆までが「森組織委員会長怪しからん」の大合唱となってしまった、そこに、期を見るに敏なのかどうか知らないIOCのバッハ会長の掌返しの「怪しからん発言」の表明があったのだから堪らない。マスメディアはさぞかし快哉をを叫んでいる事だろう。
私にはあの集中攻撃は「彼らは(野党と組んで)オリンピック潰しと菅内閣を貶めて、あわよくば政権交代にでも持っていく積リか」とまで疑いたくなってしまうほどの典型的な自虐報道作戦だったのかと思わせてくれた。彼らはどうやらIOCを崇め奉っているので今日に至るまで一言も批判した事がない。あの掌返し発言でも二宮清純氏の口を借りて「掌返し」と言っただけだ。「IOC様、森氏を貶めるとは酷いじゃないか」とは何処の機関も言っていない。協力関係にあった森氏を切りに出た事の是非を論じる勇気が無いのがマスコミだ。
後継者問題:
マスコミ報道の状態は既に森氏が後任に川淵三郎氏を推した事まで批判している。やれ「ここは女性にすべきだった」とか「後継者は高齢過ぎる」とか「舌禍で辞任する者が後任を指名するのは如何なものか」等々である。ものは考えようだが、実際に7月開催できるのであれば、川淵氏は半年にも満たない短期間の大役である。その地位に練達熟練の川淵氏を充てるのがそれほど不適切とは思えない。女性が良いというのならば「候補者」を挙げてから言うべきだ。
指導者論:
私の持論を言えば「スポーツ界のそれぞれの上部団体(協会?)に実社会の経験に乏しい選手上がりを充てるのは間違いである」ので、その会長等の選択を誤ったというか、従来の慣習に従って過去の名選手か、声が大きい者を充ててどれほど多くの失敗があったかという事だ。川淵氏は早稲田大学を卒業された後で上場企業である古河電工に就職され、確か部長職まで努められた「組織を指導して運営する経験者」なのだ。その経験を見事に活かされてJリーグを成功させ、混乱していたバスケットボール界を立て直されBリーグを創り上げられた。森氏は一国の首相だったお方だ。
私は「この度の騒動は意図的か否かまでは断じられないが、マスコミの切り取り報道(と、全文を読んだ事で敢えて言うが)と自虐的な報道姿勢が巻き起こしたものだ」と信じている。だが、その気になって採り上げれば、森組織委員会長の女性を批判している面がなきにしも非ずだとは読んだ。そこに森氏の過去の舌禍事件の例を引用して「この人物は」と決めつけて、あそこまで森氏を追い込み、世界に女性蔑視国の名を広めたのだから堪らなかったのだと見ている。
神聖なるオリンピック:
私は我が国では「あそこまでオリンピックを神聖視し、IOCを崇め奉っている」のであれば、森喜朗氏を「その神聖さを踏みにじった悪者」に仕立て上げる事になるのかと思ってしまう。この森喜朗氏を辞任に追い込んだ事が正しくて適切な行為だったか否かは、歴史とまでは言わないが、遠からぬ将来に明らかになるのではなかろうか。私はオリンピック信奉者ではないので、このオリンピック関連の舌禍事件が適・不適かの判断は出来ない。
結び:
最後に「森組織委員会長、ご苦労様で御座いました」と申し上げて終わる。
森喜朗氏が辞意を表明されるとは、昨11日(私は未だに紀元節だと思ってしまう年齢層だ)にYahooニュースで知った。あれだけメディアが一致団結して「我が国はお恥ずかしながら女性蔑視の国です」と報じれば、海外のメデイアも呼応してくるのは当然の結果だろうし、我が国のメデイアの狙い通りになったのだと思わざるを得ない。私は我が国に「女性蔑視は怪しからん。世界に向かって恥だ」と認識されている人たちがあれほど多いとは知らなかった。
世界の実情をご存じなのか:
私は真剣にあの一般市民の中の「怪しからん論者」の何割が、森氏のJOCの評議会での演説を読んでおられたのだろうかと考えている。「我が国の女性蔑視」を恥じておられる方々が、何処まで世界の他の国々の実態を承知で森喜朗氏をあそこまで口を極めて批判できるのだろうかと、寧ろ感心している。私はアメリカと韓国の状況には触れる機会があったが、20ヶ国ほど世界を歩いていても、その国が本当の意味の男女同権や女性の社会進出が達成されているかなどを知る機会などついぞなかった。
確かにドイツやニュージーランド等々には女性の総理大臣が活躍しておられるとは承知しているが、具体的な実態など全く知らない。報道機関の方々は全世界に特派員を出しておられるのだろうから、この際にその取材能力を十二分に活かして世界の実情を分析して我が国と比較して報じたら如何か。ただ単に「150数カ国の中で120位だったのだから恥じ入れ」と言われても、私は困ってしまうのだ。彼らには私が繰り返して述べてきたアメリカの男女同権と男女同一労働・同一賃金の実態報告記を読んだ人がいるのかなと思ってしまう。
「切り取り報道」:
昨日も採り上げたが、森喜朗氏の「女性蔑視」に当たる発言の部分だけを切り取って森氏を批判するのが彼らの常套手段であるとは、先刻ご承知の方はおられると思う。今回はその切り取り作戦がこれでもかというほど成功し、その報道に接して刺激を受けた罪無き(中には罪深き)一般大衆までが「森組織委員会長怪しからん」の大合唱となってしまった、そこに、期を見るに敏なのかどうか知らないIOCのバッハ会長の掌返しの「怪しからん発言」の表明があったのだから堪らない。マスメディアはさぞかし快哉をを叫んでいる事だろう。
私にはあの集中攻撃は「彼らは(野党と組んで)オリンピック潰しと菅内閣を貶めて、あわよくば政権交代にでも持っていく積リか」とまで疑いたくなってしまうほどの典型的な自虐報道作戦だったのかと思わせてくれた。彼らはどうやらIOCを崇め奉っているので今日に至るまで一言も批判した事がない。あの掌返し発言でも二宮清純氏の口を借りて「掌返し」と言っただけだ。「IOC様、森氏を貶めるとは酷いじゃないか」とは何処の機関も言っていない。協力関係にあった森氏を切りに出た事の是非を論じる勇気が無いのがマスコミだ。
後継者問題:
マスコミ報道の状態は既に森氏が後任に川淵三郎氏を推した事まで批判している。やれ「ここは女性にすべきだった」とか「後継者は高齢過ぎる」とか「舌禍で辞任する者が後任を指名するのは如何なものか」等々である。ものは考えようだが、実際に7月開催できるのであれば、川淵氏は半年にも満たない短期間の大役である。その地位に練達熟練の川淵氏を充てるのがそれほど不適切とは思えない。女性が良いというのならば「候補者」を挙げてから言うべきだ。
指導者論:
私の持論を言えば「スポーツ界のそれぞれの上部団体(協会?)に実社会の経験に乏しい選手上がりを充てるのは間違いである」ので、その会長等の選択を誤ったというか、従来の慣習に従って過去の名選手か、声が大きい者を充ててどれほど多くの失敗があったかという事だ。川淵氏は早稲田大学を卒業された後で上場企業である古河電工に就職され、確か部長職まで努められた「組織を指導して運営する経験者」なのだ。その経験を見事に活かされてJリーグを成功させ、混乱していたバスケットボール界を立て直されBリーグを創り上げられた。森氏は一国の首相だったお方だ。
私は「この度の騒動は意図的か否かまでは断じられないが、マスコミの切り取り報道(と、全文を読んだ事で敢えて言うが)と自虐的な報道姿勢が巻き起こしたものだ」と信じている。だが、その気になって採り上げれば、森組織委員会長の女性を批判している面がなきにしも非ずだとは読んだ。そこに森氏の過去の舌禍事件の例を引用して「この人物は」と決めつけて、あそこまで森氏を追い込み、世界に女性蔑視国の名を広めたのだから堪らなかったのだと見ている。
神聖なるオリンピック:
私は我が国では「あそこまでオリンピックを神聖視し、IOCを崇め奉っている」のであれば、森喜朗氏を「その神聖さを踏みにじった悪者」に仕立て上げる事になるのかと思ってしまう。この森喜朗氏を辞任に追い込んだ事が正しくて適切な行為だったか否かは、歴史とまでは言わないが、遠からぬ将来に明らかになるのではなかろうか。私はオリンピック信奉者ではないので、このオリンピック関連の舌禍事件が適・不適かの判断は出来ない。
結び:
最後に「森組織委員会長、ご苦労様で御座いました」と申し上げて終わる。
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