新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

日本学術会議の英語表記

2020-10-30 09:28:20 | コラム
Science Council of Japan (SCI)は名訳それとも迷訳:

野党とマスコミ有志連合が余りにこの組織の任命拒否問題を騒ぎ立てるので、単なる好奇心から「日本学術会議」の英語表記を検索してみた。すると“Science Council of Japan”とあった。正直なところ「何だ。これは?」だった。と言うのは、この英語には何処にも学術と会議を意味する単語が登場していなかったからだ。そのまま日本語にすれば「日本科学評議会」となってしまう。ジーニアス英和によれば、“science”は「科学的知識」との意味があるようで、"council”とは「評議会」か「審議会」という解釈があったが「会議」は出てこなかった。

私は無学にしてこの名前の”council”が存在しているくらいは何とか承知していたが、それがどのようにして成り立ったかなどは全く知らなかった。それが偶々President誌の最新号に部谷直亮氏がその生い立ちを詳しく述べておられたので知り得た事を要約してみよう。それは、46年1月にハリー・ケリー博士が赴任してこられた後に、その協力というか理念の下に49年に創設されたのだということで、部谷氏は「ケリー博士はその来日される度に学会の腐敗を嘆いておられた」と指摘している。

それはそれとして、私が不思議に思ったことは、この英語表記はケリー博士かまたは占領軍の誰かが先に設定し、日本側がそれを意訳して「日本学術会議」としたのか、あるいは日本語の名称を先に決定し、私には到底思いつかない意訳をしたのかの何れなのかだろうと疑っている。何分にも、我が国には”United Nations”を「国際連合」とするとか、”Security Council”を「安全保障理事会」とし、”permanent member“を「常任理事国」と訳した名翻訳者がいるのだから、恐らく「日本学術学会」と先に決めたのだろうと推理している。


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