アメリカの知識階級の意見を紹介しよう:
予想通りと言うか、懸念していた通りにバイデン大統領が撤退を表明されてからは、他にも取り上げようと計画していた材料があったにも拘わらず、中々そこまで到達できていない。私が誇りに思うことは「今回表現してきた内容は、マスコミやジャーナリストや専門とされる大学教授のような権威者が取材されるとか、情報源とはされない知識階層に属するビジネスパーソンたちである事」なのである。その辺りに注目して頂ければ幸甚である。
今回もまた、今やアメリカで数少なくなってしまった「物」を生産している大手メーカーの幹部社員からの昨日に続いて2度目の意見表明を取り上げようという企画である。
<引用開始
私もハリス副大統領はトランプ氏との討論会で彼の違法行為を追求する機会が来ることを待ち望んでいると推察している。しかしながら、私は仮にその機会が訪れて追求したとしても、トランプ氏の複数の支持層に影響を与えて変化させるまでには至らないのではと予測するし、かえって彼等の新たなるエネルギー源になりはしないかと懸念している。
私は「トランプ氏の支持層中の白人のナショナリスト(筆者注:愛国主義者または民族主義者)たちは既に女性が国政を司る地位に就きはしないかと怖れているだけではなく、その女性が白人ではないことも更なる悪材料になるのでは」と捉えている。それ故に、私は「我が国で未だにそういう感覚で物事を捉える傾向が残っているのは好ましくないし、彼等がそこから脱却することはあり得ないだろう」と見ている。
だが、私は「歓迎すべきはハリス氏が当選する為には少数民族の票の助けを借りる必要は無いだろう点だろう」と考えている。ハリス氏が必要とするのは「所謂スゥイング・ステートにおいて穏健で独自の信念で投票する有権者たちの信頼を獲得する事」であると思う。さらに、私はハリス氏が誰を副大統領候補に選ぶかが、スゥイング・ステートの何州を獲得できるかを左右すると確信している。この秋には興味津々な選挙戦が展開されることだろう。
<引用終わる
私はこのように彼の了解を取った上で彼個人と言うか知性派の意見を紹介している次第である。その意図は「アメリカ人たちは各自が自分の確固たる信念に基づく意見を持って行動するという例を示せれば良いのだが」と考えているところにある。彼等は他人がどのように考えているかなどは余り気にはしない。「自分は自分だ」と子供でも堂々と言う国なのだ。
故に上記の管理職の意見がアメリカの知識層の全ての考え方を代表してないと思うが、「アメリカとは」を考える時に大いに参考になると思う。共和党や民主党の幹部の一人を取材しても、それが党全体の意思の表明であるかのようには考えないことだと思っている。因みに、彼の一家では母親だけが昔から民主党支持だった。