1010 Radio

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調査が進むホルムズ海峡での日本のタンカーと、アメリカの原子力潜水艦の衝突事件

2007-02-03 | ラジオ
日本の専門家グループはホルムズ海峡で、アメリカ海軍の原子力潜水艦と
衝突し損傷を負った日本のタンカーが、現在修理を受けているシンガポール
に向けて出発した。
専門家グループは現地での調査の後、この事件の責任が何処に誰にあるの
かに付いて結論を出すことになっている。
ロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
この事件が起きたのは1月8日から9日にかけての深夜だった。問題の潜水艦
は現在、ペルシャ湾に配備されている空母アイゼンハウワー率いるアメリカ海
軍の艦隊に属しているもので、事件の際、潜水艦は水上航行中だった。
衝突の結果、日本のタンカーの乗組員には一人も怪我は無かったが、タンカー
の船体は大きな損傷を被った。

この事件に関連して日本のタンカーと衝突したのは他ならぬ、原子力潜水艦で
あったことが特別の懸念を呼び起こした。またそれ以外にこの潜水艦が核弾頭
搭載可能な巡航ミサイルを備えていたことも人々の心配をかきたてた。

アメリカ国防総省は潜水艦側が受けた損傷は、軽微なものであったと発表した
のにも関わらず、アメリカ海軍司令部は潜水艦の艦長を更迭した。
これには衝突事件が決して無害なものではなかったことを物語っている。
公式的な報道では船長は潜水艦を指揮する、然るべき力が無いためそのポス
トを解任されたと発表された。
すでに専門家達が指摘してきたように、今回の衝突事件の(?)は、恐らくアメリカ
の原子力潜水艦の船長の側にあると思われる。
事件が起きたホルムズ海峡は頻繁に船が行きかう場所として知られ、運用船舶
とりわけ原子力潜水艦の船長には特別な注意が求められている。
残念ながらあの夜、艦長以下アメリカの原子力潜水艦の乗組員たちは、自分の
力を過信していたようだ。
しかし多数の貨物船やタンカー、漁船が頻繁に行きかうところに、自分達の軍艦
や潜水艦を文字通り押し込むような、アメリカ政府のやり方を果たして慎重で用心
深いものだといえるだろうか。

一体何故、最新型の追跡誘導の装置を備えている潜水艦の乗組員達が、排水量
およそ30万トンもの巨大なタンカーを見過ごしてしまったのか理解に苦しむ。
恐らく自分達の力に対する驕りや気の緩みがあったのだろう。

アメリカ軍の艦船が民間の船と衝突したのは、今回のホルムズ海峡での事件が初
めてではない。6年前にハワイ沖でアメリカ軍の潜水艦が、やはりこのときも日本の
船舶海洋実習船「愛媛丸」と衝突し、9人もの方が亡くなっている。また1981年4月に
は原子力潜水艦「ジョージ・ワシントン」が、これもまた日本の船舶「にっしょう丸」を
沈没させ2人が亡くなっている。
海を支配下に置きたいと言うアメリカの思いを実現させるため、他の国がどれだけ高
い代償を払ったら済むのだろうか。

(?)は不明瞭で聴き取れず

世界の潜水艦

学研

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2月1日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル