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町村外相の再任によせて

2007-09-09 | ラジオ
日本の内閣改造により、外務大臣に再任された町村氏はロシアとの新た
な関係の構築と南クリル諸島いわゆる北方四島の議論の解決に、改めて
真剣に取り組む構えを示している。
このことに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。

領土問題をめぐっては日本は長年にわたり、四島の一括返還を主張してい
た。
四島を面積で半分に分割するという案も出たが、そうした案は現実的なもの
ではない。
これに関連して町村外相はロシアとの新たな関係に付いて、また北方領土
問題の正しい解決方がどのようなものであるべきかに付いて、改めて真剣に
考えていきたいと述べている。
町村外相は小泉首相の時代にも外相を務めており、このときも北方領土問
題の解決を求め、ロシアとの間に橋を築くことを目指していたが、しかしこの
方面で具体的提案を行うには至らなかった。

露日両国は現時点で領土問題をめぐっては、正反対の立場をとっている。
このためラブロフ外相が、このほどサハリンとクリル諸島を視察した際に述べ
たように、両国間での具体的解決策は今のところ検討されていない。
ロシアは現実に密着しつつ、ロシアと日本両国の国益に叶った、かつ相互に
受け入れることの出来る解決策を模索していくことを求めている。
ここで必要なのは第二次世界大戦の結果を考慮することだ。
領土問題をめぐる交渉は2003年の共同行動計画を含めた、これまでに達成
された合意に基づいて行われている。
この共同行動計画ではあらゆる分野での、両国の協力を発展させていくこと
が謳われている。
両国の貿易高は拡大しており、昨年には60%の伸びを見せた。
トヨタ、スズキ、日産といった日本の大手自動車メーカを含む、日本の投資家
はロシア市場へと進出している。

ロシア側はクリル諸島やサハリン、そして極東地域全体における協力に付い
て、繰り返し日本へ提案を行っている。
南クリル諸島の主属に付いては、ロシアはそれが議論の余地のがあるものと
はみなしていない、
南クリル諸島の主属は第二次世界大戦の結果、定められたものであり国際法
や国際的な文章によって規定されている。
しかしプーチン大統領が述べたように、ロシアは日本のパートナー達の置かれ
た状況を理解しており、過去のあらゆる柵を抜け出し、日本と一緒にこの問題
の解決策を模索していくことを望んでいる。

北方領土交渉秘録―失われた五度の機会

東郷 和彦
新潮社


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8月31日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル