●2日目を迎えた統一ロシアの党大会では、プーチン大統領が演説に立ち、党の
要請を受ける形で、来月5月7日のメドベージェフ新大統領の就任式後、統一ロ
シア党の党首になることに合意した。
要請は15日、プーチン大統領本人に対して行なわれていた。
一方、プーチン大統領は大統領と言う地位にあるものにとって、ある特定の政党
に所属することは相応しくないとの、自らの立場を明確にしている。
プーチン大統領は昨年2007年末に行なわれた議会選挙でも、統一ロシアの比
例代表者名簿に筆頭者として名を連ねたものの入党はしていない。
またメドベージェフ氏も、このプーチン大統領と見解を同じくしており、統一ロシア
党に親近感を持つものの、入党は拒否した。
この一方でメドベージェフ氏はプーチン氏が党首として、統一ロシアを引入ること
になれば、社会の主要な民主主義制度も強化されるだろうと、これを歓迎し国民
の収入の向上及び、生活の質の向上に焦点を当てた国政が、一貫性を持ったも
のとなるだろうと期待を表わした。
●16日から2日間の日程で行なわれる、プーチン大統領のリビア訪問に向け、総額
30億ドルにも及ぶ、リビアへの武器輸出に関する契約が準備されている。
これはロシア国防省と航空産業筋からの情報として明らかになった。
14日、クレムリンの報道部が発表したところによると、今回のプーチン大統領のリ
ビア訪問は、リビアのカダフィ国家元首の招きによって実現するものだ。
契約書には最新鋭の迎撃機スホイ35及び短距離用高射ミサイル搭載機、併せて
12機の輸出に付いて記載されているほか、ソ連時代にリビアに輸出されていた兵
器の部品、及び爆薬の販売に付いても合意が交わされるものと見られている。
尚、これに先立ちロシア外務省は声明を表し、ロシアとリビアの首脳会談を準備す
るに当たっては、リビアが旧ソ連に負う借款問題を解決することも、重要な要素の
一つとなることを明らかにした。
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日本の高村外相は15日でロシア訪問の日程を終了する。
訪問中、高村外相はラブロフ外相、産業エネルギー相とそれぞれ会談し、意見交換
をお行ったほか、メドベージェフ新大統領に対しては、7月の洞爺湖サミットへの招
待状を、ラブロフ外相経由で手渡した。
両外相はサミット前の首脳会談開催が適切との点で一致し、さらに首脳会談の準備
の為6月に東京で外相会談を開くことでも合意した。
14日に開かれたラブロフ・高村両外相の会談では、さらに平和条約締結に関する対
話を継続することでも合意した。
ラブロフ外相は平和条約締結交渉では、両国世論も考慮に入れた上で集中的かつ、
忍耐強い作業が前提となると述べた上で、両国には交渉前進の決意があるとしてい
る。
両国間ではその一環として、
北海道と南クリル諸島いゆる北方四島の住民の間での
ビザ無し交流が今後も継続していく見通しで、さらに今回の会談では四島の生態系
保護を目的とした、専門家による会合の開催も決まった。
開催は5月後半となる。
●14日に行なわれた露日外相会談では、ラブロフ外相から日本側へシベリア抑留で亡
くなった、日本人犠牲者の追加名簿が手渡された。
日本関係者によれば名簿には、シベリア抑留中に命を落とした元日本兵135名の名
前が記されているとされている。
第二次世界大戦後、シベリアへ送られた日本兵は60万人に上り、6万人が命を落とし
ている。
この内ロシア側は現在までに、犠牲者全体の三分の二に当たる4万1400人分の名簿
を日本側に提出している。
今回、イタルタス通信の取材に答えた日本政府関係者は、ロシア側の行動を高く評価
すると共に、残る1万2千人分の名簿の提供を望むとコメントしている。
尚、高村外相はロシア訪問の中で産業エネルギー相とも会談している。
●ロシアの国連大使は14日の記者会見でコソボ問題に付いて発言し、同問題に対する
パン・ギムン事務総長の立場には完全に同調することは出来ないとの、ロシアの見解
を伝えた。