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今年のロシア議会選は来年の大統領選キャンペーンの幕開け

2011-01-16 | ラジオ
ロシアでは今年、議会選挙が実施される。そしてその後、大統領選キャンペーンが実質的にスタートすることになる。

政治技術センター副所長は多くの問題を抱える国内政治に、このようにして焦点が置かれるとして次のように語った。  
「問題の一つが、政治における経済の近代化と改革の一致だ。この問題については様々な見方が示されている。
その内の一つが経済における抜本的な改革が必要不可欠であるというものだ。
しかし政治は実質的に、これまで通りの形に保たれなければならない。
この案を支持する人々は中国の経験に学んでいる。中国は自国の経済を積極的に発展させ、その一方で政治においては非常に慎重な行動をとっている。
また他の考え方もありロシアのメドヴェージェフ大統領は、経済と政治の改革を同時に推し進めていくべきだとしている。
政治プロセスや社会の安定化を進めて行く力を失わないようにする、という問題も立ちはだかっている」
副所長は、このように話している。

副所長はロシアの政治的政策を、現代の民主社会の環境と結びつけた方策をとるべきだとの見方を示した。
これはロシア国民自身にとっても非常に重要なことだ。

副所長はまた、今年はロシア連邦の大統領候補が誰になるかといった、最重要問題の答えが出されることになるとして次のように続けた。  
「この問題は非常に意味深いものだと思う。総じて政治政策は、誰が候補者になるかに関わらず、優先的に保持されるものとなるに違いない。
しかし誰が候補者となるかで、重要なポイントがかなり変わってくることになる。私はこれも非常に重要な問題だと考えている。これに答えを出すのは大統領と首相であり、彼らが共同の決定を下し、それを受けて次の選挙の中でロシア国民の了承を得ることになるのだ」 

副所長は続けて、今後のロシアにおける政治力の配分予測に付いて見解を述べた。
副所長によるとロシア下院国家会議では、議会選挙後も現在議席を獲得している統一ロシア、公正ロシア、ロシア連邦共産党、自由民主党の各政党が残ると言う。 
一方で現在議席を持たない政党にも議席獲得のチャンスはある。現在のところ急進的な野党は有権者から充分な支持を得ていないが、最近実施された世論調査では、強い野党が議会では必要だとする考えが、社会で形成されていることが明らかとなっている。
今年の国内政治は将来における民主制度と、政治的動きの発展という面から見て、充分に興味深いものとなるだろう。

現代ロシア政治入門

横手 慎二
慶應義塾大学出版会


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1月5日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル