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韓国 日中間の心理戦に加わる(1)

2013-12-18 | ラジオ
東シナ海の防衛識別圏をめぐる、何らかの解決の糸口を集団的な基盤を基に探る時がやってきたように思う。
これはロシア科学アカデミー極東研究所・日本調査センターのワレーリイ・キスタノフ所長が、ロシアの声記者に述べたものだ。
12月9日、韓国は、国の南部の防空識別圏を拡大した後、自国のゾーンのパトロールと監視を強めた。

韓国がこの措置を同じ空域に、中国が防空識別圏を創設した後、講じたものだ。韓国政府による自国の防衛ゾーンの決定は12月15日に効力を発す る。
それに際し韓国政府は、中国政府が自分達の防空ゾーンを新たに認めるよう求めている。なぜならこのゾーンは、部分的に韓国のものと重なり合ってい るからだ。韓国のそれは、中韓双方が、それぞれ求めているイヨド岩礁を含んでいる。それ以外に韓国のゾーンは、2つの小さな島を網羅しているが、 こちらの方は日本の防空ゾーンと部分的に重なっている。
これに先立ち中国が導入した防空識別圏は、日中間で争いの種となっている尖閣諸島、中国名ジャオユイダオ諸島を含んでいる。状況は極めて入り組ん でおり、その際どちらの側も立場を譲るつもりはないように思う。

キスタノフ・センター長の意見を紹介しよう。
「状況を何らかの形で解きほぐすために、中国、日本、韓国そしてアメリカが参加する、いわゆる諮問評議会を作る時期が熟しているようだ。
危機的な状況を阻止する何らかのメカニズムが作られれば、それに越したことはない。つまり、こうした国々の間にホットラインを確立するという事 だ。状況は複雑で緊迫しており、大きな懸念を呼ぶものだ。発砲に繋がるような恐れのある、挑発行為ではない偶発的出来事が起きるリスクが高まって いる。
全く予測できない結果を伴う軍事行動に、そうしたものに発展するかもしれない。中国、韓国、日本の政治家、軍人達が、冷静さを失わず軍事衝突を避 けるために、出来る限りのことをするよう願うばかりだ。事は,大変深刻な展開を伴うものだ」
キスタノフ所長は、このように指摘している。

アメリカは中国の防空識別圏を認めるのを拒否する一方で、韓国の決定ほうは支持した。また12月9日、日本の菅官房長官は、日本は韓国が自国の防 空ゾーンを拡大した事を問題視していないと述べている。

日本のそうした立場は、決して意外なものではない。このようにキスタノフ所長は捉えている。、
「なぜなら日本と韓国両政府は、中国に対抗する、いわゆる統一戦線を組んでいるからだ。日本も韓国も共に、中国が決めた防空識別圏に強く反対して いる。日韓には、竹島、韓国名トクトや歴史問題など、多くの問題をめぐって対立があるが、両国は同盟国だ。それゆえ菅長官の声明は全く当然のもの だ」
キスタノフ・センター長は、このように述べている。

韓国 日中間の心理戦に加わる(2)へ続く

日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか
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12月9日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル