リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

楽しかったプチ家出

2011-01-08 09:43:37 | オヤジの日記
原付の旅から帰ってきたのが、今朝(8日)午前零時20分過ぎだった。

なぜか出迎えてくれたのは、中学3年の娘と娘の友だちの居候さんだった。

「また、放浪癖がでたか」と娘。

人生とは、短い旅の繰り返しである、と私。

居候さんは、私の言葉に感心してくれたが、娘は「けっ! 早く寝よ!」と言って、屁をこきながら自分の部屋に入っていった。

この娘は、私の前で屁をすることに、無上の喜びを感じているのだ。

昨日、友人のWEBデザイナーの赤ん坊の顔を見に行った後、練馬の材木屋さんに向かった。
材木を買いに行ったわけではない。
ここの資材置き場にキャンピングカーを停めているハヤシさんに会いに行ったのだ。

ハヤシさんは、7年前に、私が名古屋に日帰りの出張に行ったとき、屋台のラーメン屋で偶然知り合った人だ。
その当時、ハヤシさんは54歳だった。
彼は、福井県美浜町出身の人で、キャンピングカーで日本一周をしている最中だった。

話をして意気投合した。

「これから、俺、賢島に行くんだよね」
そう言うハヤシさんに、尊敬の眼差しを向けた私は、いいなあ、賢島かあ、と呟いた。

その呟きを聞き逃さなかったハヤシさんは、「じゃあ、付いてくる?」。
名古屋へは日帰りの予定だったが、私はそのままハヤシさんに拉致されて、賢島で54歳のオッサンとともに二日間を過ごした。

3食カップラーメンかパンの耳という貧しい食事だったが、キャンプ生活は楽しかった。
それは、ハヤシさんの生き様が、楽しかったからだと思う。

憧れた。
そして、尊敬した。


それ以来会っていなかったが、メールとハガキのやり取りは、途切れずにしていた。

そのハヤシさんから、久しぶりにキャンピングカーで東京に立ち寄ったという連絡があったのが、昨年の12月末のことだった。
私はすぐにでも会いたかったのだが、ハヤシさんは、「バイトがあるんで、来年にしようよ」と言って、1月7日を指定してきたのである。

強い握手とハグの後、昨日もハヤシさんと屋台のラーメン屋でメシを食った。

そして、その後は志村坂上にあるスーパー銭湯に、原付で繰り出した(ハヤシさんも原付を持っていた)。

男同士の裸の付き合い。

楽しい時間は、あっという間に過ぎる。

昨日の午後11時半過ぎ。
別れの時だ。

また、いつか、会いましょう、と私。

「はい。いつか・・・・ね」

握手を交わして、私は原付にまたがった。
格好よく、走り出そうとした。

しかし、湯上りの体に、真夜中の冷気は、凶器だった。

さっぶ~~!

結局、ハヤシさんのキャンピングカーで、武蔵野のアパートまで、送り届けてもらうことになった。

なんか俺、カッコ悪いですよね、と私が言うと、ハヤシさんは、「変にカッコつけるほうがカッコ悪いんだよ」と慰めてくれた。

また、握手をした。

7年の月日が凝縮した握手。

ハヤシさんが、言った。

「Mくん、頑張りすぎちゃダメだよ」


そう言うハヤシさんの目尻の皺が、カッコ良かった。