ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ルグドゥノム ブション リヨネ [ワイン編]

2008-11-02 15:04:02 | レストラン&店
10月30日に紹介したビストロ 「ルグドゥノム ブション リヨネ」
ワイン編 です。

この店はリヨン周辺の料理を出すので、ワインも基本はリヨンの周辺の産地のもの(リヨンの北のブルゴーニュ、ボージョレ、リヨンの南のローヌ)しか置いていません。

その最たるものがこちらのワインでしょう。



Coteaux du Lyonnais “Le Pot des Gone” 2006 Guyot

ガメイを使った軽やかな赤ワインで、冷やして飲むとフルーティで爽やかな、とってもチャーミングなものです。

コトー・デュ・リヨネはフランスのリヨンの北西部と南西部に畑があるワイン生産地で、1984年にAOC認定されていて、赤はガメイ、白はシャルドネとアリゴテがつくられています。

このワインは一見750mlサイズに見えますが、瓶底が5cmくらいの厚みがある独特の形状のため、中身は500mlというユニークなもの。

リヨンの人たちにとって、このずんぐり型のボトル 「Gones」 は、この地方の最良のワインサーブ用。
元々はリヨンのビストロ(ブション)で、樽からこれにワインを注いで客のテーブルに提供するのに使われ、ボトルが空になると、またこのボトルを満たしては飲み・・・というように使われてきました。

“Le Pot des Gone” は Domaine Guyot のネゴシアン部門 Guyot Gourmet のオリジナルブランド名になります(pot はポット、つまり壷、入れ物の意味)。

ルグドゥノム ブション リヨネでは、このワインをグラスでもボトルでもオーダーでき、ボトルの場合は、空き瓶を持ち帰ることもできます。
このワインはこの店で最も安いので、試しにグラスで1杯飲んでみるのも面白いかも。




(右)Cotes du Rhone Blanc 2007 Clos Petite Bellane

(左)Cotes du Rhone Blanc 2006 Domaine de la ・・・(不明)

右の白ワインをボトルで。これは何度も飲んだことがあり、非常にコストパフォーマンスのよいつくり手。ローヌのワインですが、とてもきれいなスタイルで、清楚な花の香りがあり、酸も充分あってバランスの良いものに仕上がっています。軽く飲めますが、満足度は高いと思います。

左の白ワインをグラスでいただきましたが、果実味があり、まろやかで、しかもエレガント。ボトルでオーダーしてもいいかな、と悩んだワインでした。



Cotes du Rhone Village Bablet 2006 Domaine des Espiers

定評ある生産者で、注目のサブレ村のコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ。
ローヌの赤は、本当にエレガントなものになってきていると思います。



Macvin du Jura  Domaine de la Pinte


最後に・・・と思ってチョイスしたのが、フランスだけれどリヨンとはちょっと方向の違うジュラ地方天然甘口ワイン(ヴァン・ド・ナチュレール) 「マクヴァン・デュ・ジュラ」

サバニャン種のブドウを破砕し、アルコール発酵が始まったらすぐに自家製のマールを添加して発酵を止め、その後は3年間オーク樽で熟成させた酒精強化ワインで、アルコール度は16.5%。

お腹いっぱいでデザートは入らなくても、こんなシアワセな甘さの食後酒があれば大満足ですね



Marc de Tavel  Domaine La Genestiere

友人のチョイスは、アルコール42%のマールで、ローヌのタヴェルのもの。
ひと舐めしましたが、ここまでアルコールが高いと、私はちょっとギブアップ 



この店のワインの選択肢はそれほど多くはありませんが、「こんなのが飲みたいのですが・・・」と言うと、ワインリストに載っていないワインを紹介してくれるので、スタッフに相談することをオススメします。

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