ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

バルベーラのワインを選ぶなら「FRASCA」のNizza!

2023-08-01 22:46:29 | ワイン&酒

イタリアワイン好きにはおなじみのBarbera バルベーラは、イタリア北部ピエモンテ州が原産地とされている黒ブドウで、ピエモンテならBarbera d’Asti バルベーラ・ダスティBarbera d’Alba バルベーラ・ダルバが知られているでしょうか。

 

ピエモンテ州だったらバローロやバルバレスコのネッビオーロ!という方もいるでしょうが、ネッビオーロより収穫が2週間ほど早く、ピエモンテ栽培面積最大のバルベーラは、ピエモンテを代表する黒ブドウであることは間違いありません。

 

そのピエモンテのバルベーラのワインでいま最大の注目なのが、DOCG Nizza(ニッツァ)(2014年認定)です。

 

もともと、NizzzaはDOCG Barbera d'Asti(バルベーラ・ダスティ)(2008年認定)のひとつの地区で、バルベーラ・ダスティのサブゾーン表記ができましたが(2000年ヴィンテージより)、サブゾーンにとどまらない独自性とクオリティが認められ、ひとつの独立したDOCGになりました。

 

その前からも、ピエモンテ州の最も優れたバルベーラの産地として、

バルベーラ・ダルバのアルバとモンフォルテ・ダルバ、

バルベーラ・ダスティのニッツァ・モンフェラート、という地名が知られていました。

 

それを受け、2008年のDOCGバルベーラ・ダスティ、同年のDOCGバルベーラ・デル・モンフェラート・スペリオーレ、2014年のDOCG ニッツァ、という3つのバルベーラのDOCGが新設されたわけです。

 

最新DOCG Nizzaの中で、先日わたしが飲んだのは、2018年にニッツァ・モンフェッラート村でスタートした新しい生産者「FRASCA」(フラスカ)のバルベーラです。

 

Nizza 2019 Frasca  (Italy, Piemonte, DOCG Nizza)

 

バルベーラ100%の赤ワインです。

オーナーはイタリア系アメリカ人起業家カーティス・フラスカ、醸造家はピエモンテの著名ワイナリーで修業した地元アスティ出身の若手マッテオ・ジェルビ。

 

バルベーラにしては色がかなり深く濃いように感じます。

飲んでみると、やはり果実味が濃い!

なのに、べたっと重たくなく、ジューシーな酸味と品のよいタンニンが精妙なバランスを取り、じわじわ~っと沁み込む、沁み込む~

 

 

アルコール度数は驚きの15%!

みずみずしく上品な酸があるので、アルコール度数がそんなに高いとは感じません。

するする飲め、ある意味、キケン(笑)

 

 

標高170-220mにある2.5haの畑からのブドウを使用し、ステンレスタンクで発酵、オークの大樽で6か月熟成、というスペックです。

 

 

ストイックにフォーカスした果実味はまったく雑味がなく、しなやかでイキイキとした酸がフレッシュ感を与え、ボディはとても伸びやか。

この酸がポイントですね。

ロゼ色に火を通した上等な肉で作ったジューシーなローストビーフなどが合いそう。

 

ここまで高品質のバルベーラのワインにはなかなか出合えないんじゃないでしょうか。

 

輸入元希望小売価格5,100円。

いいお値段ですが、それだけの価値のあるワインだと思いました。

 

素晴らしいワインをつくる若いワイナリーFRASCA、応援したくなりました

 

ネックにDOCGシール貼られてます

 

※輸入元:フィラディス

 

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