イタリアワイン好きにはおなじみのBarbera バルベーラは、イタリア北部ピエモンテ州が原産地とされている黒ブドウで、ピエモンテならBarbera d’Asti バルベーラ・ダスティやBarbera d’Alba バルベーラ・ダルバが知られているでしょうか。
ピエモンテ州だったらバローロやバルバレスコのネッビオーロ!という方もいるでしょうが、ネッビオーロより収穫が2週間ほど早く、ピエモンテ栽培面積最大のバルベーラは、ピエモンテを代表する黒ブドウであることは間違いありません。
そのピエモンテのバルベーラのワインでいま最大の注目なのが、DOCG Nizza(ニッツァ)(2014年認定)です。
もともと、NizzzaはDOCG Barbera d'Asti(バルベーラ・ダスティ)(2008年認定)のひとつの地区で、バルベーラ・ダスティのサブゾーン表記ができましたが(2000年ヴィンテージより)、サブゾーンにとどまらない独自性とクオリティが認められ、ひとつの独立したDOCGになりました。
その前からも、ピエモンテ州の最も優れたバルベーラの産地として、
バルベーラ・ダルバのアルバとモンフォルテ・ダルバ、
バルベーラ・ダスティのニッツァ・モンフェラート、という地名が知られていました。
それを受け、2008年のDOCGバルベーラ・ダスティ、同年のDOCGバルベーラ・デル・モンフェラート・スペリオーレ、2014年のDOCG ニッツァ、という3つのバルベーラのDOCGが新設されたわけです。
最新DOCG Nizzaの中で、先日わたしが飲んだのは、2018年にニッツァ・モンフェッラート村でスタートした新しい生産者「FRASCA」(フラスカ)のバルベーラです。
Nizza 2019 Frasca (Italy, Piemonte, DOCG Nizza)
バルベーラ100%の赤ワインです。
オーナーはイタリア系アメリカ人起業家カーティス・フラスカ、醸造家はピエモンテの著名ワイナリーで修業した地元アスティ出身の若手マッテオ・ジェルビ。
バルベーラにしては色がかなり深く濃いように感じます。
飲んでみると、やはり果実味が濃い!
なのに、べたっと重たくなく、ジューシーな酸味と品のよいタンニンが精妙なバランスを取り、じわじわ~っと沁み込む、沁み込む~
アルコール度数は驚きの15%!
みずみずしく上品な酸があるので、アルコール度数がそんなに高いとは感じません。
するする飲め、ある意味、キケン(笑)
標高170-220mにある2.5haの畑からのブドウを使用し、ステンレスタンクで発酵、オークの大樽で6か月熟成、というスペックです。
ストイックにフォーカスした果実味はまったく雑味がなく、しなやかでイキイキとした酸がフレッシュ感を与え、ボディはとても伸びやか。
この酸がポイントですね。
ロゼ色に火を通した上等な肉で作ったジューシーなローストビーフなどが合いそう。
ここまで高品質のバルベーラのワインにはなかなか出合えないんじゃないでしょうか。
輸入元希望小売価格5,100円。
いいお値段ですが、それだけの価値のあるワインだと思いました。
素晴らしいワインをつくる若いワイナリーFRASCA、応援したくなりました
ネックにDOCGシール貼られてます
※輸入元:フィラディス
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