ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

イタリアワインの心強いガイド「ガンベロロッソ」-3

2022-03-22 17:52:59 | ワイン&酒

イタリアワインの心強いガイド「ガンベロロッソ」-2 より続きます

 

細切れで申し訳ありませんが、信頼度NO.1のイタリアワインガイドーガンベロロッソがフォーカスする最高評価ワインの第3弾をお届けします。

 

 

 

Argiolas Turriga 2017

(SARDINIA)

 

地中海からの風が吹く標高200mの石灰岩土壌に畑を持つ、現在3代目のアルジオラス。

トゥリガーは、イタリアワイン界の重鎮で、エノロゴとして活躍していた故ジャコモ・タキスしが関与し、カンノウナウを主体としたブレンドの赤ワインです。

海からの潮っぽい香り、アロマティックハーブ、エニシダやクローヴ、森の果実やブルーベリーのニュアンスがあり、力強いけれど飲みやすいスタイルに仕上げているということですが…

 

深い色合いで濃厚そうですが、飲んでみると丸みがあり、たしかに飲みやすい!

酸とフルーツ、クリーミーなタンニンのバランスがよく、品のよいスタイル。

スパイスをきかせた牛肉や、熟成させた地元チーズのペコリーノサルドなどと合わせるのがオススメということですが、聞くだけでもう唾液が出てきました(笑)

 

 

Felline Primitivo di Manduria Sinfarosa Zinfandel 2018

(PUGLIA)

 

ファッリーネは色々なタイプの土壌を持つ生産者で、赤土、白い土壌、海に近い砂質土壌、黒く深い土壌etc...あり、色々なクローンからのプリミティーヴォワインを造っています。

プリミティーヴォは元々はクロアチア(旧ユーゴスラビア西部)からイタリア南部にもたらされたといわれるブドウで、DNA鑑定でカリフォルニアのジンファンデルと同一性が認められています。今回のワインは黒い土壌のブドウで、25年前にカリフォルニアから持ち込んだジンファンデルを接木としているため、ワイン名に「Zinfandel」と入れています。

トマトを入れて長時間煮込んだ肉、熟成チーズとのペアリングがオススメ。

 

ジンファンデル100%で、外見は濃い赤紫。熟れた果物、コショウ、リコリスなどがミックスした複雑な香りががします。

口にすると、まず甘みを感じました。甘み、酸味がジューシーで、のびやかなスタイル。

フレンチとアメリカンのオーク樽で熟成していて、アメリカ人に受けているワインということですが、飲んで納得。

 

 

左から)

 

Agricole Vallone Graticciaia 2016

(PUGLIA)

 

イタリアのブーツのカカトにあたるプーリアのサレント半島に6つの農園をもつヴァッローネ。

Graticciaiaは、石灰土壌の畑でアルベレッロ仕立て(一株仕立て)、樹齢は100年にもなるネグロアマーロを収穫後、アパッシメント(ブドウを陰干しすること)をしたものからつくられている赤ワインです。要は、アマローネ的なつくり方。

熟した黒い果実、イチジク、スモーキー、タバコ、なつめやし、キノコ、バルサムのニュアンスがあり、ボディがしっかり、甘さがしっかりあるワインなので、熟成チーズ、ブラサード(煮込み肉)、トリュフを使った料理、チョコレートムースなどと合うそうです。

 

飲んでみると、凝縮したフルーツの甘みがあります。酸もしっかりあり、タンニンもきっちりあり、香りも味わいも複雑。熟成チーズ、チョコレートとはぜひ試してみたいですね。

 

 

Tommasi Viticoltori Amarone della Valpolicella Cl. Ca' Florian Ris. 2012

(VENETO)

 

ラストはトンマージ社のアマローネ。ワイナリーの裏の段々畑で、単一畑フロリアーナのブドウを使い、100日間アパッシメント(陰干し)。

プラム、カカオ、甘いスパイスの風味があるが、甘ったるくなく、重たくなく、シナモンの風味があり、酸がしっかりとしてなめらかな飲み口に仕上げているとのこと。

お勧めペアリングは、ブラサード(煮込み肉)、スパイスをきかせた辛い料理など。

 

2012年のリゼルヴァで、熟成が進んでいるのに、フローラルな香りが華やか。

アタックはなめらかで、テクスチャーは艶やか。服雑味のあるエレガントな味わいで、余韻も長く、素晴らしいワインでした。

個人的には、このワインだけをじっくり時間をかけて飲みたいと思いました。

 

余談ですが、このワイナリーには、ギネス認定の世界一の大樽があるそうです。

いつか見に行ってみたいですね~

 

 

 

どれも素晴らしいワインばかりで、試飲タイムはあっという間でした!

 

 

[参考]

イタリアワインの心強いガイド「ガンベロロッソ」-1

https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/e238f3eb0aa961402e289b8cae58ec9e

 

イタリアワインの心強いガイド「ガンベロロッソ」-2

https://blog.goo.ne.jp/may_w/e/9bd7fc5be75d5662f5897d2cf0314ecc

 


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