プレミアムチリワイン試飲会で飲んだ中で、さすが!と思ったのが、日本でもおなじみのチリワインブランド「サンタ カロリーナ」。
500円くらいから買えるワインをスーパーでよく見かけるので、カジュアルワインの印象を持つ人が多いかもしれません。
が、プレミアムクラスのワインを飲むと、本当に素晴らしいです。
たとえば、こちら。
Santa Carolina Reserve de Familia Chardonnay 2018(Chile, DO Itata Valley)
シャルドネのファミリーリザーヴで、ヴィンテージは2018年。
口にすると、とろりとなめらかな果肉感ゆたかなアタックで、ピーチネクターのようなテクスチャー。
それでいて、繊細でクールな酸がちゃんとあります。
チリ南部の冷涼産地イタタ・ヴァレーならでは、でしょう。
ブースにいらした輸入元の方に聞くと、以前は別の産地のブドウを使っていたとか。
産地を変え、試行錯誤しながら、2018年はイタタ・ヴァレーになったとのこと。
成功していると思います。
個人的には積極的に飲まないシャルドネですが、このイタタ・ヴァレーのシャルドネは素晴らしかったので、ぜひまた飲んでみたいです。
プレミアムクラスのファミリーリザーヴとして出しただけのことがある、と思いました。
価格を聞くと、3,000円くらいとのこと。
チリならではのコスパの良さですが、企業力のあるサンタ カロリーナだからできた、ともいえるでしょう。
飲むのは2度めになるこちら赤ワインも素晴らしかった!
Santa Carolina Herencia 2014 (Chile, DO Pumo)
ブドウ品種はカルメネール主体。ほかにマルベック、カベルネ・ソーヴィニヨン。
産地はペウモ。カチャポアルの中の標高の高いエリアで、最高品質のカルメネールの産地として有名です。
ペウモのカルメネールのワインは他の生産者でもつくっていますが、スーパープレミアムなワインばかり。覚えておきたいDO名です。
そんなことを知らずとも、エレンシア2014を飲むと、ひとくちめから頬がゆるみます。
なめらかな果実味と、よく溶け込んだ緻密なタンニン、洗練された酸味のバランスが非常によく、熟成のニュアンスも現れ、いい飲み頃に入ってきました。
悠大でのびやか、リッチな味わいなのに、凛として優美。さまざまな要素がどんどん現れ、多層的で複雑味があり、にじむような余韻があります。スタイルはクラシカルで、フランスの上等なボルドーのような雰囲気も感じました。
「エレンシア」はサンタ カロリーナのアイコンワインで、名前の「Herencia」は英語の「Heritage(伝統)」から来ています。
エチケットを見ると、デザインもクラシカルで優雅。
華やかさもあって素敵です。
いろいろと手がかかっているのが、細部に見てとれます。
価格は17,000円くらいだとか。いいお値段。
まさにスーパープレミアムチリワインですが、スーパープレミアムとよくいわれている他のワインと比べると知名度が低いかもしれません。
ですが、これは相当いいワインです。
ここそ、という時のワインを探している人にお勧めします。
サンタ カロリリーナ社は1875年設立の老舗ワイナリーで、規模も大きいですが、だからこそ、デイリーカジュアルなワインからスーパープレミアムクラスのワインまで幅広く生産できる、というわけですね。
老舗名門の実力を改めて実感させられました。
※輸入元:サントリーワインインターナショナル
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