猛暑日が続き、冷たいもの、さっぱりしたものが欲しくなる今年の夏。
わたしは毎食スイカでもいいくらいですが、そういうわけにはいきません(笑)
コンパクトでギュッと栄養が詰まっているチーズは、簡単に栄養を摂取できる食品のひとつなので、季節を問わず積極的に食べたいですよね。
ということで、本日は「チーズ」、その中で「イタリアチーズ」の話です。
イタリアチーズは、食とワインを含めたイタリアの食文化のひとつです。
パスタやピッツア、ジェラートといったイタリアの食、イタリアワインは日本の中ですでに広まっていますが、イタリアのチーズとなると、まだ広く知られていないかもしれません。
Made in Italyの酪農製品のひとつであるイタリアのチーズの品質の良さを広め、イタリアチーズに関する知識向上の啓蒙活動をすべく、イタリア大使館貿易促進部がAssolatte(イタリア酪農乳業協会)の協力を得、業界関係者向けのイタリアチーズ料理講習会が、東京と大阪で6月に開催されました。
私は東京の講習会を取材してきましたので、リポートしたいと思います。
東京の講習会は、ジャンルイジ・ベネデッティ駐日イタリア大使が臨席(写真右)
イタリアには500を超えるチーズがあり、それぞれの地域に根差した原産地呼称DOP、GI認定チーズが50種あることを紹介されました。
また、現在、「イタリア料理」がユネスコ無形文化遺産に登録申請中であることもお話しくださいました。
イタリアチーズの数が500以上と聞きましたが、私たちが日本でよく見て、口にするイタリアチーズの種類はあまり多くないですよね。
ピッツアで使われる「モッツアレラ」、パルメザンの名前で伝わった「パルミジャーノ・レッジャーノ」、ティラミスで有名になった「マスカルポーネ」、くらい?
講習会の第一部では、『世界に広がるイタリアチーズ』と題し、
本間るみ子さん(NPO法人チーズプロフェショナル協会名誉会長)が
・イタリアチーズの特徴や製法
・原産地呼称制度
・イタリア産チーズが日本でどのように普及してきたか などなど、
ご自身がイタリアを巡って出合った各地のチーズ、チーズ工房、チーズ祭りなど、写真の紹介を交えながら解説してくださいました。
本間るみ子さん
<日本のチーズ市場の動き>
1964年東京オリンピック以前は海外のチーズはほとんどなかった
1973年変動相場制、アメリカのシェーキーズピザが日本上陸
1980代 パスタやピザ、とろけるチーズ発売 デンマーク産が多かった
1990代 イタリアンレストランが広まり、イタリアチーズが入ってくる
1992年「11月11日チーズの日」を制定 チーズの消費が伸びてくる
チーズとワインはリンクしている!と思ったのが、1964年東京オリンピック。
ワインもこれ以前は一般的ではなかったですが、東京オリンピックが機でした。
1971年の大阪万博も、こどもから大人までの幅広い年齢層に海外の技術や文化、食文化などが知られる機会だったでしょうか。
本間さんのお話で得心したのは、
「イタリアではチーズは日常的に料理にもふんだんに使われ、生活と共に息づいている」ということ。
お隣のフランスにも多種多様なチーズがありますが、フランスではチーズを食後にワインとともに食べたり、オードブルで出したり、こどもはおやつに食べたり、と、カットしたりスライスしたチーズをそのまま食べることが多いです。
が、イタリアでは、料理に使われる例がとても多い、というのです。
そういわれてみると、たしかに!
それを実証してくれたのが、講習会の第二部。
リストランテ ヴォーロ・コズィ(東京都文京区)のオーナーシェフ、西口大輔さんの調理デモンストレーションです。
4種のイタリアチーズ
「グラーナ・パダーノDOP」(左上)、「モッツァレッラ」(中央手前)、「ゴルゴンゾーラDOP」(右)、「マスカルポーネ」(左手前)を使い、さまざまな調理法で前菜からドルチェまで5品のレシピを披露してくださいました。
イタリアチーズ料理講習会紹介メニュー
1.グラーナ・パダーノDOPのコンポズィツィオーネ(計7品)
グリッシーニ、ムース、バーチ・ディ・ダーマ トリュフ風味、ソッフィアート、テーゴラ、ミニピッツァ、ビスコッティーニ、グラーナ・パダーノのスライス
2.天然真鯛とイタリア産モッツァレッラのファゴッティーニ
3.ゴルゴンゾーラDOPのムース ヘーゼルナッツのクロッカンテとブリオッシュ添え
4.イタリア産マスカルポーネのロートロ
5.イタリア産マスカルポーネのジェラート
料理はすべて試食しました。
長くなりますので、レシピのポイント、試食した感想は、明日また紹介したいと思います。
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