馬籠宿にやってきました。
木曽山中最後の宿場です。もっとも名古屋の方からくれば長い坂道に面したこの宿場が始まりです。
山の尾根に沿って急斜面の両側に石垣を築いて屋敷を造る「坂のある宿場」ですが観光客には人気があるみたいです。
島崎藤村の関係するものが多いからでしょうか。
坂道の下の入り口から歩き始めるとすぐに水車がありました。水の流れが速いので場所がいいのでしょうか。
脇には水路が流れ草花が咲き坂道を歩く息苦しさを癒してくれます。
振り返れば遠くの山々が美しくえます。
昔の殿様もこんな坂道、籠をかつぐのも大変だから「おれも歩くわ」などとは絶対に育ちのいい人は言わないんですよね
みやげ物店、喫茶店もこじんまりとしています。
宿場沿いから一歩横に入ると墓への案内板がありました。
馬籠は島崎藤村の生地、そして菩提寺の「永昌寺」
島崎家の墓
近代文学を代表する文豪。自然主義の極致と言われる作品は文壇に大きな影響を与えたと
ガイドに書いてあります。
夜明け前の主人公「青山半蔵」は父親がモデルです。藤村の血縁ではいろいろのことがありそんな異常のなかで小説を書きあげていったのですね。
小説の中で嘉永6年黒船騒ぎのことがありますが、現在みたいにテレビもネットもない時代山の中の知識人達はほんとうにあせったでしょう。
藤村記念館
廻廊式の記念堂、隠居所、研究室などがあります。
坂を一往復しました。
木曽を廻る宿場町から解放されたら緑の田園が広がっていてなんだかほっとしました。
秋になると黄金色の景色になるのでしょうか。
馬籠からは中津川市に出るのがバスの便もいいのですが我々は鉄道乗継もやっているのでバスで南木曽駅に戻りました。
南木曽駅から中津川駅へ。
長野からくる短い編成の普通列車はここまでです。中津川駅からは6両編成の名古屋行き普通や快速が1時間に1,2本出ています。少し大都会に近づいた感じです。
ここからは名古屋駅まで初めて乗車する区間です。
中津川市は人口約8万人、本来は中津でしたが大分県に中津市というのがありここは市内の川の名からこの名前になりました。
三菱電機の中津川製作所があります。昔経済紙で読んだことがありますが「風の中津川」といわれジェットタオルなどユニークな商品を数々作り出しましたが今は多分海外に現場を移して何を造っているのでしょうかね。
時間がないので中津川には下車せず乗り換えて天下の恵那峡に向かいます。