30日 サンデーモーニング
杉の木の根を食い荒らすノウサギの被害を防ぐためその天敵として
佐渡につれてこられたテン。
やがてノウサギは減ったものの、そのテンが保護されていたトキを襲った。
「良かれ」と思ってつれて来た動物が逆に「害をもたらす」。
こうして良かれと思ってやったことが一転してして予期せぬ結果をもたらすケースが
ここ最近見られる。
高病原性鳥インフルエンザの感染確認、8600羽を殺処分された。
昨年秋以降各地で確認が相次ぐ鳥インフルエンザ。
日本有数の養鶏地帯で鳥インフルエンザの被害が広がっている。
かつては卵は貴重品だったが、
技術の向上や養鶏業者の雄努力で徐々に大規模な集約化が進み
生産コストは大幅に下がり、
その結果、物価の優等生といわれるほど安い卵を消費者は安心して手に入れることが
できるようになった。
日々の食卓に欠かせないものでありながら、いつも安い卵。
しかし今回の鳥インフルエンザでは
こうした大規模飼育が逆に災いする形となり、
一羽が感染すると大量に処分せざるを得ない事態となったのである。
被害が深刻化・長期化すればいずれ出荷量が落ち込み
卵や鶏肉の価格が上昇するおそれもある。
鳥インフルエンザの感染拡大では成功を生んだ大規模な集約化が一転、
はからずも被害拡大を招く結果となった。
うまくいっていたと思っていたのに、ある日突然つまづく。
多くの消費者に恩恵をもたらした要因がかえって災いするケースはまだある。
26日、トヨタ自動車は一度のリコール台数としては過去2番目に多い、
16車種計120万2800万台のリコールを国土交通省に届けでた。
いまや徹底的な合理化が進む自動車産業。
部品を複数の車種で共通化するなど、
ぎりぎりまでのコスト削減と生産の効率化を進めている。
ところが共通化という利便性の反面、
ひとつの部品に不具合が生じると複数の車種がリコール対象となり、
回収台数が一気に増えるという被害が拡大する結果をまねくことになった。
良かれと思って成功したことが一転して災いとなるー
あるいは、災いが今度は成功をもたらすー
こうした状況を示す格言
中国の歴史書・史記に記された将軍の話。
苦戦続きで多くの兵を失った将軍が敵の本陣に迫ってから
がぜん策を労し知恵の限りを尽くして相手攻め勝利をおさめる。
敗北寸前から一転、大勝利を手にした将軍の話から
とかく成功と失敗はより合わせた縄のように変わるもの。
“禍福は糾(あざな)える縄の如し”と
史記の作者・司馬遷は記した。
杉の木の根を食い荒らすノウサギの被害を防ぐためその天敵として
佐渡につれてこられたテン。
やがてノウサギは減ったものの、そのテンが保護されていたトキを襲った。
「良かれ」と思ってつれて来た動物が逆に「害をもたらす」。
こうして良かれと思ってやったことが一転してして予期せぬ結果をもたらすケースが
ここ最近見られる。
高病原性鳥インフルエンザの感染確認、8600羽を殺処分された。
昨年秋以降各地で確認が相次ぐ鳥インフルエンザ。
日本有数の養鶏地帯で鳥インフルエンザの被害が広がっている。
かつては卵は貴重品だったが、
技術の向上や養鶏業者の雄努力で徐々に大規模な集約化が進み
生産コストは大幅に下がり、
その結果、物価の優等生といわれるほど安い卵を消費者は安心して手に入れることが
できるようになった。
日々の食卓に欠かせないものでありながら、いつも安い卵。
しかし今回の鳥インフルエンザでは
こうした大規模飼育が逆に災いする形となり、
一羽が感染すると大量に処分せざるを得ない事態となったのである。
被害が深刻化・長期化すればいずれ出荷量が落ち込み
卵や鶏肉の価格が上昇するおそれもある。
鳥インフルエンザの感染拡大では成功を生んだ大規模な集約化が一転、
はからずも被害拡大を招く結果となった。
うまくいっていたと思っていたのに、ある日突然つまづく。
多くの消費者に恩恵をもたらした要因がかえって災いするケースはまだある。
26日、トヨタ自動車は一度のリコール台数としては過去2番目に多い、
16車種計120万2800万台のリコールを国土交通省に届けでた。
いまや徹底的な合理化が進む自動車産業。
部品を複数の車種で共通化するなど、
ぎりぎりまでのコスト削減と生産の効率化を進めている。
ところが共通化という利便性の反面、
ひとつの部品に不具合が生じると複数の車種がリコール対象となり、
回収台数が一気に増えるという被害が拡大する結果をまねくことになった。
良かれと思って成功したことが一転して災いとなるー
あるいは、災いが今度は成功をもたらすー
こうした状況を示す格言
中国の歴史書・史記に記された将軍の話。
苦戦続きで多くの兵を失った将軍が敵の本陣に迫ってから
がぜん策を労し知恵の限りを尽くして相手攻め勝利をおさめる。
敗北寸前から一転、大勝利を手にした将軍の話から
とかく成功と失敗はより合わせた縄のように変わるもの。
“禍福は糾(あざな)える縄の如し”と
史記の作者・司馬遷は記した。