2月12日 読売新聞編集手帳
菅首相に官僚が政策や情報を説明するのは一苦労のようだ。
「俺は聞いてない」「新聞は違うことを書いているぞ」。
話し始めて15秒で、叱責されることもあると聞く。
「当然です。今、初めて報告するのだから」と、
突っ込み返したくなるのを、ぐっと堪(こら)える宮仕えに少し同情もする。
攻撃的な性格のうえ、ミニ政党出身のためか、菅首相は人使いが得意とは言えない。
野党党首の時代も、
公式の場で党幹部をコテンパンにやり込め、恥をかかせることが多く、
「まるでワンマン社長だ」と陰口をたたかれた。
その首相が、省庁間の政策調整を閣僚・副大臣ら政務三役だけでなく、
次官・局長らにも認めると言い始めた。
民主党政権の金看板の「政治主導」がうまく機能しないため、
「脱・脱官僚」に宗旨変えしたものだ。
様々な政策課題にきちんと取り組むには、
遅きに失したとはいえ、官僚を使いこなし、
その能力を最大限引き出すことが欠かせない。
官僚のやる気を失わせ、面従腹背の「指示待ち」モードに陥らせることこそ、
税金の無駄遣いだ。
事業仕分けで捻出する歳出削減程度では、到底追いつかない。
菅首相に官僚が政策や情報を説明するのは一苦労のようだ。
「俺は聞いてない」「新聞は違うことを書いているぞ」。
話し始めて15秒で、叱責されることもあると聞く。
「当然です。今、初めて報告するのだから」と、
突っ込み返したくなるのを、ぐっと堪(こら)える宮仕えに少し同情もする。
攻撃的な性格のうえ、ミニ政党出身のためか、菅首相は人使いが得意とは言えない。
野党党首の時代も、
公式の場で党幹部をコテンパンにやり込め、恥をかかせることが多く、
「まるでワンマン社長だ」と陰口をたたかれた。
その首相が、省庁間の政策調整を閣僚・副大臣ら政務三役だけでなく、
次官・局長らにも認めると言い始めた。
民主党政権の金看板の「政治主導」がうまく機能しないため、
「脱・脱官僚」に宗旨変えしたものだ。
様々な政策課題にきちんと取り組むには、
遅きに失したとはいえ、官僚を使いこなし、
その能力を最大限引き出すことが欠かせない。
官僚のやる気を失わせ、面従腹背の「指示待ち」モードに陥らせることこそ、
税金の無駄遣いだ。
事業仕分けで捻出する歳出削減程度では、到底追いつかない。