4月13日 NHK海外ネットワーク
ブラジルは経済面でも新興国として目立った成長を遂げてきたがここにきてその勢いに陰りが見え始めている。
GDPはアメリカ、中国、日本、ドイツ、フランス、イギリス、そして世界第7位にブラジル。
BRICSと言われる新興国の中でも中国に次いで規模が大きい。
ブラジルは経済面でも新興国として目立った成長を遂げてきたがここにきてその勢いに陰りが見え始めている。
GDPはアメリカ、中国、日本、ドイツ、フランス、イギリス、そして世界第7位にブラジル。
BRICSと言われる新興国の中でも中国に次いで規模が大きい。
ブラジルのGDPは2009年だけはリーマンショックの影響で落ち込んだが好調だった。
ここ2,3年は経済成長率は2%前後と伸び悩んでいる。
2007年 W杯ブラジル開催が決定。
2009年 五輪開催リオデジャネイロに決定。
2010年にはGDPが7,5%の高い伸びを記録。
経済成長が続くとみられ当時は高層ビルの建設ラッシュが相次いだ。
しかし最近は空き室が目立つ。
(ビルのオーナー)
「部屋が売れず借り手もいないとコストだけがかかってしまう。」
サンパウロのオフィスビルでは空き室の割合が増える一方で18%にのぼっている。
(経済学者 ルイス・カラド氏)
「不動産市場は以前は良かった。
しかし今は儲かっていた時とは違う。」
経済低迷の理由は天然資源や食料品などの輸出がヨーロッパの信用不安や中国の景気減速を受けて停滞したからである。
さらに国内を襲ったのがインフレの加速だった。
政府が一時推し進めた通貨レアル安政策の影響もあり物価が上昇。
ブラジル経済に大きな打撃となったのである。
レアル安の影響は国内企業を直撃した。
サンパウロ郊外の電源装置を製造する企業では
レアル安で中国などから輸入する部品の価格が上がり製造コストが大幅に増えた。
さらに足かせとなったのが政府がインフレ対策として打ち出した金利の引き上げである。
借入金の利子がふくらみ経営を圧迫していると言う。
(電源装置メーカー社長)
「低金利政策を実施してほしい。
今の金利レベルは現実的ではない。
ワールドカップだけでなく産業にも投資してほしい。」
この企業では生産ラインの一部を止め従業員200人のうち50人を解雇せざるを得なかった。
インフレによる物価の上昇で個人消費は冷え込んでいる。
自動車市場では消費者の関心が値段の高い新車から中古車へと移り中古車フェアが賑わいを見せている。
かつては右肩上がりだった新車の販売台数は10年ぶりに前年を下回った。
(中古車フェアの責任者)
「ここ3か月に訪れた人は去年と比べ30%増えた。
中古車の価格は下落していて市場はとても魅力的になっている。」
新車を売り払い中古車に乗り換える人もいる。
デザイナーのエバンドロ・サントスさんは2年前に日本円で210万円の新車を購入した。
ところが保険代などの維持費だけで年間20万円かかるため売却することにした。
中古車に買い替えれば維持費も半分にできると言う。
(エバンドロ・サントスさん)
「稼ぐお金よりも出費の方がかさむのでもっと経済的な車にしたい。」
個人の投資家を対象に頻繁に開かれている説明会では
ブラジル経済の先行きを不安定だとしてリスクの分散をうたってアメリカへの投資を呼びかけている。
景気が回復しない中でアメリカへの投資を決める人も少なくない。
(説明会に参加した一般投資家)
「ワールドカップが終わって世界が注目しなくなれば投資の暴落が起きるかもしれない。
アメリカははるかに安全なレベルにあると思う。」
スタジアム建設だけにとどまらずインフラを整えて産業にも役に立たせるはずだった。
しかし結果としてチャンスを逃してしまった。
計画を立てても複雑な手続きや縦割り行政、
そして労働組合の力が強く作業が進まない。
こうした“ブラジル自治区”と呼ばれる問題がW杯への準備を通してあらためて世界的に認識されることになった。
ブラジル経済はすでに世界有数の規模で各国に与える影響も大きくなっている。
日本にとってもその国内規模と将来性を見込んで今や約450社の日本企業が進出していると言われる。
こうした中ブラジル経済の回復は日本企業も注目している。
ブラジルは経済面でも新興国として目立った成長を遂げてきたがここにきてその勢いに陰りが見え始めている。
GDPはアメリカ、中国、日本、ドイツ、フランス、イギリス、そして世界第7位にブラジル。
BRICSと言われる新興国の中でも中国に次いで規模が大きい。
ブラジルは経済面でも新興国として目立った成長を遂げてきたがここにきてその勢いに陰りが見え始めている。
GDPはアメリカ、中国、日本、ドイツ、フランス、イギリス、そして世界第7位にブラジル。
BRICSと言われる新興国の中でも中国に次いで規模が大きい。
ブラジルのGDPは2009年だけはリーマンショックの影響で落ち込んだが好調だった。
ここ2,3年は経済成長率は2%前後と伸び悩んでいる。
2007年 W杯ブラジル開催が決定。
2009年 五輪開催リオデジャネイロに決定。
2010年にはGDPが7,5%の高い伸びを記録。
経済成長が続くとみられ当時は高層ビルの建設ラッシュが相次いだ。
しかし最近は空き室が目立つ。
(ビルのオーナー)
「部屋が売れず借り手もいないとコストだけがかかってしまう。」
サンパウロのオフィスビルでは空き室の割合が増える一方で18%にのぼっている。
(経済学者 ルイス・カラド氏)
「不動産市場は以前は良かった。
しかし今は儲かっていた時とは違う。」
経済低迷の理由は天然資源や食料品などの輸出がヨーロッパの信用不安や中国の景気減速を受けて停滞したからである。
さらに国内を襲ったのがインフレの加速だった。
政府が一時推し進めた通貨レアル安政策の影響もあり物価が上昇。
ブラジル経済に大きな打撃となったのである。
レアル安の影響は国内企業を直撃した。
サンパウロ郊外の電源装置を製造する企業では
レアル安で中国などから輸入する部品の価格が上がり製造コストが大幅に増えた。
さらに足かせとなったのが政府がインフレ対策として打ち出した金利の引き上げである。
借入金の利子がふくらみ経営を圧迫していると言う。
(電源装置メーカー社長)
「低金利政策を実施してほしい。
今の金利レベルは現実的ではない。
ワールドカップだけでなく産業にも投資してほしい。」
この企業では生産ラインの一部を止め従業員200人のうち50人を解雇せざるを得なかった。
インフレによる物価の上昇で個人消費は冷え込んでいる。
自動車市場では消費者の関心が値段の高い新車から中古車へと移り中古車フェアが賑わいを見せている。
かつては右肩上がりだった新車の販売台数は10年ぶりに前年を下回った。
(中古車フェアの責任者)
「ここ3か月に訪れた人は去年と比べ30%増えた。
中古車の価格は下落していて市場はとても魅力的になっている。」
新車を売り払い中古車に乗り換える人もいる。
デザイナーのエバンドロ・サントスさんは2年前に日本円で210万円の新車を購入した。
ところが保険代などの維持費だけで年間20万円かかるため売却することにした。
中古車に買い替えれば維持費も半分にできると言う。
(エバンドロ・サントスさん)
「稼ぐお金よりも出費の方がかさむのでもっと経済的な車にしたい。」
個人の投資家を対象に頻繁に開かれている説明会では
ブラジル経済の先行きを不安定だとしてリスクの分散をうたってアメリカへの投資を呼びかけている。
景気が回復しない中でアメリカへの投資を決める人も少なくない。
(説明会に参加した一般投資家)
「ワールドカップが終わって世界が注目しなくなれば投資の暴落が起きるかもしれない。
アメリカははるかに安全なレベルにあると思う。」
スタジアム建設だけにとどまらずインフラを整えて産業にも役に立たせるはずだった。
しかし結果としてチャンスを逃してしまった。
計画を立てても複雑な手続きや縦割り行政、
そして労働組合の力が強く作業が進まない。
こうした“ブラジル自治区”と呼ばれる問題がW杯への準備を通してあらためて世界的に認識されることになった。
ブラジル経済はすでに世界有数の規模で各国に与える影響も大きくなっている。
日本にとってもその国内規模と将来性を見込んで今や約450社の日本企業が進出していると言われる。
こうした中ブラジル経済の回復は日本企業も注目している。