11月9日 NHK海外ネットワーク
11月4日 上海で日本の60余りの企業や自治体などが参加して工業製品の展示会が開かれた。
注目されたのは大気汚染物質PM2,5を取り除く空気清浄器。
それに工場の排ガスを処理する設備だった。
(参加した日本企業)
「中国にも装置があるがメンテナンスや効率などを含めたら日本の物を買おうかと。」
日本が環境対策で培ってきた優れた技術が中国側の関心を集めた。
(中国企業の担当者)
「日本の技術は進んでいるので中国では需要が高い。
良い製品があれば導入を検討したい。」
中国では車の排気ガスや工場からの煙などを原因とする大気汚染が深刻な問題となっている。
このため日本のメーカーの中には空調設備の製造工場を新たに中国に設けたところもある。
大気汚染対策の重要性が高まるにつれ空調設備は中国企業の間でも導入が進んでいる。
日中関係が冷え込む中でも空調設備の売り上げは毎年10%の伸びを維持してきた。
(大手電機メーカー 中国総代表)
「かつての日本の公害問題の取り組みで環境対応技術が
今急速に発展する中国市場でうまく適合させられるのではないか。」
環境対策に加え
高齢化で中国でも需要の拡大が見込まれる医療技術の分野に注目しているメーカー。
去年 大連に医療機器の開発拠点を新たに設立した。
中国の理工系の大学などの卒業生200人以上雇い
中国でのニーズに合った製品の開発を進めている。
日中関係の冷え込みが長引くなかメーカーではAPECでの首脳会談が両国の関係改善につながってほしいと期待している。
(大手電機メーカー 中国総代表)
「日中関係が良い方向に向かうことで
事業の面でも良い影響が現れることを願う。」
(北京大学 王勇教授)
「日本は非常に重要な隣国、経済大国で両国の経済関係は大事だ。
中国は日本との関係が元に戻ることを希望している。」