4月16日 経済フロントライン
大手住宅メーカーの大和ハウス工業。
人事部の採用戦略会議。
この日は会社説明会に参加した学生の反応を分析した。
「今年の傾向は福利厚生面や働きやすさ。」
「有給や女性の働き方はどうか
質問としては多い印象。」
この会社は以前“不夜城”と呼ばれていた。
長時間労働が常態化し
深夜まで明かりが消えなかったためである。
しかし労働基準監督署から勧告を受けたことあり
“ブラック企業のレッテルを張られれば人材も集まらない”と改革の乗り出したのである。
(大和ハウス工業 人事部 菊岡大輔次長)
「今までのように長時間労働もいとわず働くことができる人材。
そういった人材だけで会社を回していけばいいという考え方では
これから優秀な人材を確保jできないし
必要な人員数も確保できない。」
全社で進められている働き方改革。
仕事の効率を上げて残業を減らした部署の1つ
つくば支社 設計部門。
以前は
1人1人がこなした仕事を足しあげて部署としてどんな成果を上げたかが評価の基準だった。
そこに全員の労働時間がどれだけかかったかという基準を設けることにした。
1人の労働時間が長くなると部署全体の評価が下がる。
逆に短くなると全員のボーナスが増えるという仕組みである。
会社では残業を減らすためさまざまな方策を導入している。
その1つが
勤務時間を終わるとパソコンに警告が出て使えなくなる。
残業する場合は事前に申請しておかなくてはならない。
それでも働けるのは夜8時まで。
照明が自動で消えるようになっている。
さらに
月に80時間以上残業した社員がいる部署には人事部からイエローカードが出される。
3回累積するとレッドカード。
その部署全員のボーナスが下がる。
そのため仕事を分担しようという意識も高まっている
こうした取り組みにより会社では残業時間を2割減らすことができた。
(設計課 課長)
「時間を決めて仕事をすることによってメリハリがついて
ちゃんと休みもとれるようになってきた。」
労働時間を減らしながら生産性を上げることが各企業の課題となるなか
大和ハウス工業の営業利益はこの5年で倍増。
こうした成果は学生にも大きなアピールとなり
志望者は年々増加している。
(大和ハウス工業)
「みんなで休む雰囲気作りを経営陣から本気で取り組んでいます。」
(学生)
「こんなに進んでいるんだと思った。
最近働き方の話題が出たのに
もう適応していて感心した。」