5月11日 国際報道2017
首都ベルリンで一見普通のレストランがある理由で人気を集めている。
色とりどりの野菜が使われた料理の数々。
実は全てのメニューが捨てられるはずだった食材を集めて調理されている。
食品ロスの問題に関心を持った地元の女性2人が去年5月にオープン。
開店資金の300万円はインターネットの呼びかけを通して集めた。
(レストラン代表 ベックマンさん)
「料理を食べてもらって
ふだん捨ててしまう食品への考え方を変えてほしいんです。」
食材はスーパーなどから仕入れる。
しなびてしまったり形が悪いといった理由でこれまで廃棄されていたものを無料で提供してもらっている。
レストランのコースメニューは手に入った食材に応じて料理人が考える。
この日はレタスやパプリカ ダイコンなどの野菜が厨房に並んだ。
(シェフ)
「このダイコンはちょっとしなびてきてるからマリネにしようか。
通常 野菜料理を4~5品用意する。
(シェフ)
「食材が偏っていたりすると本当に困るけど
メニューを考えるのは大変でもあり楽しくもあるね。」
この日は
前菜は今が旬の“白アスパラガススープとサラダ”。
メイン料理は“そばの実とレンズ豆の野菜リゾット”。
デザートもついて日本円で約2,600円。
店は連日 地元の人や観光客でにぎわっている。
(客)
「食品を捨てずに使って食べる店の理念が素晴らしいです。」
「毎回メニューが合わるというのも店の魅力ですね。」
おいしいものを食べて社会にも貢献。
そんな気持ちになれるのもこのレストランの魅力なのかもしれない。
この店では4月だけで1,2トンもの廃棄野菜を使っている。
ベルリンでは他にも捨てられる食品を集めた格安スーパーの開店予定もあり
食品ロスへの取り組みが広がっている。