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アフガニスタン初の冬季五輪出場を目指して

2017-05-31 06:00:00 | 報道/ニュース

5月11日 国際報道2017


標高約2,500m。
アフガニスタン中部の町バーミヤン。
この町に暮らすアリシャー・ファルハンさん(27)。
スキー選手としてアフガニスタン初の冬季オリンピック出場を目指している。
雪山はあるもののスキーは普及していないアフガニスタン。
6年前スキーの普及に取り組むスイスのNPOがバーミヤンに拠点を置いたことをきっかけに
ファルハンさんはスキーを始めた。
(アリシャー・ファルハンさん)
「ここにはスキーのための施設はありませんが
 初めての五輪出場を目指して頑張っています。」
練習場所は車で1時間ほどの郊外にある標高4,000m超の雪山。
アフガニスタンには整備されたスキー場はない。
練習するにはまず自分で斜面を登らなければならない。
空気の薄いなか
1時間以上かけて1歩ずつ登る。
滑り降りるのはわずか2分。
1日2回滑るのがやっとである。
(アリシャー・ファルハンさん)
「自分で登らなければならず
 くたくたです。
 外国のスキー場とは全然違います。」
ファルハンさんはNPOの指導を受けながら技術をみがき
国内の大会で優勝を重ねるアフガニスタン屈指の選手になった。
オリンピックを目指すのには理由がある。
ファルハンさんが暮らすバーミヤンでは
2001年
タリバンによって世界的な仏教遺跡の大仏が爆破された。
アフガニスタンではいまもタリバンや過激派組織ISの地域組織がテロを繰り返し
多くの市民が犠牲になっている。
ファルハンさんはオリンピックで活躍する姿を見せることで
混乱で疲れきった人々を励ましたいと考えている。
(アリシャー・ファルハンさん)
「スキーを通して社会を明るくして
 みんなに自信を持ってもらいたいです。
 次の冬季五輪で他の国々とともにアフガニスタンの国旗を掲げたいのです。」
ファルハンさんは普段は遠征費用などを稼ぐために観光ガイドをしている。
仕事の合間にジムに通ってトレーニングを重ねる。
地道な努力を続けるファルハンさんを友人たちも応援している。
「ファルハンはとても頑張り屋で
 僕たちの誇りです。」
「僕らのために五輪に出て頑張ってほしいです。」
不安定な社会情勢が続くアフガニスタンの人々にスポーツを通じて希望を届けたい。
若いスキーヤーの挑戦に人々の期待が高まっている。




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