9月21日 おはよう日本
東京大学ゴルフ部は
70人近くいる部員のうち8割が大学からゴルフを始めた初心者である。
だが今 快進撃を見せている。
東大は関東大学対抗戦で
4部にあたるDブロックから
わずか1年でCブロックを経て2部にあたるBブロックに昇格している。
そこには初心者が多い東大生に寄り添った指導方がある。
東京大学ゴルフ部の練習はタブレット端末など最新機器を取り入れている。
指導する井上透監督はプロのコーチとしてキャリアは20年以上。
理論的な指導が期待され
2年前に監督に就任した。
(東大ゴルフ部 井上透監督)
「もちろん学業はすばらしいことは分かっている。
私の持っている知識を学業としてゴルフを教えたら
彼らはどうなるのだろうという楽しみもあった。」
井上監督が取り入れた機器。
ボールの回転数・クラブの角度など瞬時に表示されるデータをスイングの修正に生かす。
例えばボールの回転数を示す数値
“毎秒3,000回転”
数値を確認しながらスイングを微調整していく。
井上監督は
ゴルフ経験が浅い東大生だからこそこうしたデータを素直に受け入れられると考える。
(部員)
「目だけで球を見るというより
データを見ることによって
詳しく正確に正しく認識できる。」
(東大ゴルフ部 井上透監督)
「数字がどれぐらい反応したかということを検証しながらやっているのは
非常に彼ららしい取り組み。」
大会に向けた準備も東大生に合った方法を考えた。
体力や経験が劣る分を情報で対抗した。
井上監督が提案したのは
大会が行われるコースのグリーンの計測。
全ホールの傾斜を徹底的に測った。
その数値から作ったのがグリーンメモである。
傾斜の大きさに応じて矢印の色を濃くして傾きが一目でわかるようにした。
(部員)
「体力面ではなかなか東大が勝つのは厳しいので
相手よりも多くの情報で戦うということで
ある意味ディスアドバンデージを補うようなかたち。」
迎えた秋の対抗戦。
東大は準備したグリーンメモを武器に勝利を目指す。
最終日の相手は立教大学。
負けると自動t機に3部降格が決まる。
試合はマッチプレー方式で行われ
東大リードで迎えたダブルス。
これをとれば東大の勝利が決まる。
18番。
相手がバーディチャンスにつけプレッシャーがかかる。
負けじと東大もバーディチャンス。
3メートル近いパットが残る。
ピン手前の傾斜が気になり迷いが生じた。
するとすかさずメモを取り出す。
(東大ゴルフ部 山崎主将)
「見た目 曲がりそうなラインだったが
グリーンメモを見たら
そこまで曲がらないと書いてあった。」
書かれていたのは傾斜がもっともゆるい水色。
まっすぐ打ち込み
流れを渡さない。
東大はその後も勢いに乗り勝利をつかんだ。
(東大ゴルフ部 井上透監督)
「プロセスを非常に大事にしながら
そのうえで結果を得るための努力を最大限する。
一生懸命取り組んだことがどういう結果になるのか見ることも
彼らにとってとっても大事だと思う。」