9月23日 おはよう日本
日本で開かれるワールドカップまであと1年。
日本代表入りを目指す選手にとっては大事な時期を迎えている。
特に注目されているのが攻守のかなめとなるフランカーのポジションで
外国人選手や大柄な日本人選手がひしめいている。
そこに割って入ろうとしているのが松橋周平選手(24)。
去年まで代表のレギュラーとして活躍していたが
大けがを負って1年近くリハビリに励んでいた。
復帰に向け
自分にしかできないプレーを磨いている。
大好物は厚切りのロースカツカレー。
試合の2日前に勝利を誓って食べるげんかつぎである。
(松橋周平選手)
「カツカレー食べて勝つぞ。
シンプルですけど大事。」
松橋選手が所属するのはトップリーグで上位進出を目指すリコー。
身長は1m80cmと同じポジションの選手と比べると小柄だが
ひとたびグラウンドに立つとその体が躍動する。
持ち味はボールを持ったときの動き。
小さな体を生かし低い姿勢で相手を引きずりながら前に進む。
その突進力がかわれ22歳で日本代表デビューを果たした。
しかしワールドカップまで2年を切った去年10月だった。
相手選手に押し込まれ
右ひざの前十字じん帯を断裂。
全治8か月の重傷だった。
(松橋周平選手)
「1年プレーできないというのはすぐ分かった。
そうなるとワールドカップ出場のチャンスがかなり遠くなる。
ショックというか
焦り 不安が一気に来た。」
松橋選手は手術を決断する。
ラグビーを始めたときからの目標だったワールドカップ出場を果たそうとさらなる成長を誓った。
ラグビーにすべてを注ぐ。
今年4月 松橋選手はプロの道を選び厳しい環境に身を置く。
トレーナーと契約を結び
新たなトレーニングを始めた。
重点的に鍛えるのは体幹。
相手とぶつかっても体勢が崩れないようにするためである。
休日返上で黙々と取り組む。
このトレーニングの先にあるのは代表復帰を近づける新たなプレー。
それが体勢を崩しながらボールをつなぐオフロードパスである。
相手の正面をずらして当たりパスをしてチャンスを演出するというもの。
相手にタックルをされながらパスをするため体のバランスが必要になるのである。
(松橋周平選手)
「周りを生かさなくてはいけない時は絶対あると思う。
それをすることで
僕の幅
プレーの幅は増える。
そうすると相手は嫌。
代表への近道になると思う。
代表もそこを求めている。」
8月から始まったトップリーグ。
松橋選手にとって代表入りをアピールする最後のシーズンである。
この試合 果敢に相手に攻め込む。
そして練習を重ねてきたオフロードパスでチャンスを作り出した。
さらにトライ。
フル出場し勝利に貢献した松橋選手。
試合で最も活躍した選手に選ばれ
代表復帰に手ごたえをつかんだ。
(松橋周平選手)
「僕自身は小さくても大きい選手たちに負けていない。
まっすぐ行くときも負けない。
小さいなりにうまくずらして前に行く。
使い分けが大きい人たちよりできる。
そかがワールドカップへの出る道だと思う。
求め続ける。」