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独自の進化!中国ヒップホップ

2019-09-12 07:00:00 | 報道/ニュース

8月20日 NHKBS1「国際報道2019」

いま中国の若者の間で大人気のヒップホップ。
インターネットで放送されたヒップホップの番組をきっかけに人気に火がついた。 
(観客)
「彼らの歌には関心を持てるから共感できる。
 歌の価値観が若者に合っているんだ。」
とりわけ注目を集めているのがヒップホップミュージシャンのVAVAさん(23)。
曲を通して自分の思いを伝えることにこだわり続けてきた。
(VAVAさん)
「自分の考えや経験を曲の中で表現しています。」
2年前 音楽番組に出演すると
一躍 時の人に。
「Life's struggle」VAVA
人生は戦いだ
それでも日々生きていく
喜怒哀楽と数えきれぬトラブ
しかし最近VAVAさんの曲作りにある変化が表れている。
直接的な表現により慎重になったのである。
(VAVAさん)
「“ある人たち”のための曲だが
 中国では放送しづらい。」
去年 中国当局は突如各テレビ局に対してヒップホップを番組で扱わないよう指示。
ヒップホップは体制批判に結び付きやすいとして
その文化が広がることを警戒したとみられる。
当局によってヒップホップのライブが突然中止させられることも珍しくないという。
こうしたなかVAVAさんが挑んだのが
当局の規制の対象になることのある一部の弱い立場の人たちへの思いを込めた曲である。
「レインボー」という言葉を使ってそれを暗示させた。
(「レインボー」VAVA)
自分らしく生きることこそ勇敢
偏見を捨て愛で満たせ
欠けた中から心の安らぎを見つけて
平凡なあなたは少しも平凡なんかじゃない
自分らしく目覚めよう
自分らしくレインボー
(VAVAさん)
「自分の音楽をやるだけ。
 暗示的な表現でも理解してもらえたら。」
一方で堂々と自らの思いを歌うミュージシャンもいる。
20代若者のヒップホップグループ
天府事変である。
(「信」天府事変)
一帯一路は新シルクロードの復興
中国の善意が世界へ拡散
俺たちには自信がある
中国は再び世界の中心に
最大の特徴は中国政府を強く支持する歌詞。
今の中国の高い技術力や当局の政策への支持。
それに列強諸国に翻弄されてきた歴史への怒りを激しい言葉で訴えている。
屈辱を受け入れるのか?
目の前の国難に譲歩するのか?
見ぬふりすれば
傷ついた国の復活はない
列強は俺たちを狙っている
俺たちの突撃を世界へ見せつける
彼らの曲はミュージックビデオの制作に中国共産党の精鋭組織が協力するなど
もともと体制に挑戦的だったヒップホップの精神に反すると
批判の声もあった。
しかし音楽配信サイトでは約3,000万回のダウンロードを記録。
中国のヒップホップファンから強い支持を得ている。
背景にあるのは1990年代以降に生まれた若者たちの祖国への思いだという。
ものごころがついたときから中国の発展を目にした彼らは
強い共感を寄せているのである。
(「天府事変」 王さん)
「中国の発展はとても速く
 多くの分野で外国と差はなくなり
 進んですらいる。
 多くの人に支持される理由は若者と同じ思想を歌にしているから。」
アメリカで生まれたヒップホップは
文化や社会体制が異なる中国で独自の変化を遂げようとしている。

 

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