
ついこの前まで、「寒い、寒い」とつぶやき真夏の暑さを恋しく思っていました。
しかし、暖かくなってくりると、今度は「暑い、暑い」と言い始め、真冬の寒さを懐かしく思うようになるのでしょう。
人は逆境にあると、周りの人々の支えを心底ありがたいと感じます。
しかしうまくいきだすと、ありがたいという気持ちを忘れ、他者への不満さえ言い出すことも多くなります。
かくも、人は勝手なものです。人間はとかく過ぎてしまったことは忘れやすく、いま自分が置かれている状況に不満をもちます。
暑さ・寒さならば、そのうちに季節とともに緩んできます。しかし自分が直面している現実は嘆いていても打開できないことが少なくありません。
大切なのは、つらいことも楽しいことも、すべて自分にとっての体験と受け止め、一つひとつを自分の肥やしにしていくことではないでしょうか。
私自身、前任の箕面六中での校長を務めていた期間に経験したことが、今の三中での糧になっていると感じます。
困難なことでも、周囲の力を借りながら、乗り越えることができるかもしれない。また、困難なことに直面している人には、なんらかの役に立てればいいと思います。