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小さい子どもが、たとえばジャングルジムに登ろうとするとき、少し登っては、離れて見ている親の方を見ます。見てくれているのを確かめると、また次の段をのぼります。
このようにして、子どもは少しずつ行動を広げていきます。親が見守っていてくれるているとという安心感を伴う寄り添いがあってこそ、他者への信頼感の基礎が築かれていくのです。
そしてこの信頼感の基礎をもとに、思春期を迎えた子どもは親から離れようとしたり、戻ろうとしたりしながら成長していきます。これが「自立」に向かうという状態です。
このようにとらえるならば、幼少期でのネグレクト(虐待の一形態)は、子どもに対する無関心であり、子育てについての重大な課題となります。
マザーテレサはいみじくも言いました。「愛の反対は、無関心である」と。
つまりネグレクトは、子どもが他者への信頼感を寄せる道すじを妨げます。
また、親による子どもへのかまいすぎも過度の干渉となります。
あたかもわが子は自分のものと言わんばかりに、子どもの内面にズケズケと入り込み、子どもが自分で解決しなければならない課題をかわりに解決しょうとする。これでは、子どもは自立に向かえないのです。
思春期の子どもを、離しもしないが、内なる世界に侵入もしないというほどほどの距離感、つまり「少し離れながらも、いつも見守っているよ」という子育ての態度がいちばん大切なのです。