
この写真は、今年の1月15日、前夜から降り積もった雪景色のうちの家の庭である、
これを見て、多くの人が美しいと思うだろう。
しかし、ずっと同じふるさとに住む私にすれば少年の頃から見慣れた風景であり、その土地の人びとは自分たちの自然や環境に慣れている。
ほかの人がもつ感銘や感動はあまりなく、季節ごとに似たような毎日を淡々と過ごすのである。
人びとは旅行に行くと、見知らぬ土地の爽やかな空気や食事を味わう。
奇跡のような風景をきれいと感じ、その土地の素朴な人情に温かさを感じる。
夕暮れの美しさに触れ、カメラに収めようとする人もいる。
では、なぜ旅行者だけがこれほどまでに感動するのか。それは再びこの地に戻ることはめったにないと思うからである。
人は旅人。生徒は、教師にとって、3年間という期間限定の旅人である。
縁があって、たまたま出会い、そして3年経つと、また通りすぎていく。
ところが、親にとって、子どもは見慣れたた人。
ならば、教師は生徒との出会いを、感銘と感動をもって向き合っていきたい。