箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

盲導犬を理解する

2021年02月07日 08時11分00秒 | 教育・子育てあれこれ


次のTVのコマーシャル(ACジャパン「世間の誤解にほえさせてもらいますわ」)をご存知でしょうか。

信号待ちの横断歩道で
通行人A:「盲導犬ってたいへんそうだよね」
通行人B:「ストレス多そう」
通行人A:「かわいそう」
と通行人の二人が話しています。

それを聞いた盲導犬が「話し」ます。

盲導犬:「世間の誤解のほえさせてもらいますわ。うちらいつもいっしょにおるのがしあわせやと思てんのに そんなん言われたら相方も悲しむわ どうかそんな目で見やんといてや  ほんまお願いしますわ」

相方:「ストレート、ゴ―」
盲導犬:「ほんな 行こか」

ナレーター「ワンダフルなご理解を 日本盲導犬協会」


わたしも最近、通勤で利用する電車内で、視覚障害者が盲導犬を連れているのを見ました。

その盲導犬が電車内、あるいは電車の降車時にどのような動きをしているかを観察したのは初めてでした。

電車のホームから、ユーザーを導いた黒の盲導犬は車内の空いているところをさがして、その電車の床におすわりをします。4駅目が終点で、それまでは動かず、鳴かずじっとしています。

終点の駅が近づくと立ち上がり、ドアが開くほかの降車客といっしょに、飼い主を連れて車外へ出ます。

盲導犬とユーザーが一体となり、スムーズな動きでした。
わたしは、感心してその様子を見ていました。

日本国内で活動する盲導犬は約900頭と数が少なく、一般の人びとが目にする機会が圧倒的に少ないのです。

ときどき、盲導犬に対して「たいへんね」と声をかける人がいると聞きます。なかには「かわいそう」と言い人もいます。

でも、コマーシャルが言うように、盲導犬もユーザーも、「おたがいに助け合って、喜んで生活しています」という気持ちが実際の本音ではないかと、わたしは思うのです。

頭数の少なさから、実際に盲導犬を見かけたりすることが少なく、それが誤解を生み、盲導犬の理解につながりにくいのでないかと思います。

また、盲導犬を連れて食事にレストランへ入ろうとすると、今でも「犬はお断りします」といわれ入店を拒否するケースもあると聞きます。

盲導犬は「身体障害者補助犬法」に基づき認定された犬です。

特別な訓練を受けていますから、公共施設や交通機関、飲食店、スーパー、ホテルなど、さまざまな場所へ同伴することができると規定されています。

盲導犬について、もっと社会での認識が進むように願います。


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