「新型コロナウイルス感染症で、子どもたちに心理的な負担や影響が出ていて心配だ」と学校の先生は言います。
教員は、学校で多くの子どもたちと接しています。だから「子どもたちのことが心配」という人の直感と現場の声に、社会は耳を傾けなければなりません。
このたび、兵庫県教育委員会が、新型コロナウイルス感染症による児童生徒への心理的影響を調査した「心とからだのチェックリスト」(7月実施)の結果を発表しました。
全学校ではなく、抽出した小・中・高の学校を対象にアンケート調査をした結果です。
すると、「この1週間に、なかなか眠れないことが、ほぼ毎日あった」と答えた割合は、小学1~3年で13.4%になりました。
小学4~6年が6.3%、中学は4.0%、高校は3.7%というように、年齢が上がるほど低くなりました。
「むしゃくしゃしたり、いらいらしたり、かっとなったりする」が「ほぼ毎日ある」は、小学1~3年が11.2%で、小学4~6年が9.8%、中学は5.8%、高校は4.2%でした。
「こわくておちつかない」「頭やおなかが痛かったり、からだの調子がよくない」などは、小1~3年にだけに多く見られた傾向でした。
このことから、年齢が低いほど、新型コロナウイルス感染症の心理的な影響やストレスが出ていることがわかりました。
とくに小さな子どもの心理的な負担をやわらげ、安心感をもたせる大人の役割が大切であると改めて思います。
また、「コロナウイルスはどのように広がっていくかを知っているか」は「知らない」が小学1~3年が15.6%、小学4~6年が2.9%、中学は1.1%でした。(高校は調査せず)
そこで、小中学生の場合、新型コロナウイルス感染症に関する知識が多いほど、心理的なストレスをもちにくいのではないかということも推測できます。
家庭や学校で、新型コロナウイルスの広がりかたについて、学習する機会をさらに充実させ「正しくおそれる」ように教えることが望まれます。
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