今年の夏はかつて経験したことのない暑さでした。
気候変動が、もうはっきりと人類に押し寄せてきています。
気候変動による大規模な山火事や洪水などに遭遇しています。
今後さらに多くの種が絶滅し、貧困や飢餓に瀕し、難民が増え、国際情勢の悪化が懸念されます。
子どもたちがこの困難な時代を生きる力を、教育の中で育んでいくことは喫緊の課題となります。
では、いま学校教育ではどのような学習がなされているでしょうか。
それはSDGSの持続可能な開発目標に焦点を当て、環境教育としてゴミの分別や節電などを実践する取り組みなどです。
たしかに、それらは小さくても子どもが自分でできる行動の一歩にはなります。
しかし、それらはいま人類が直面する気候変動という大きな構造変化の中では、きわめて表面的・断片的です。
石油などを大量に使う構造を変えずに、エコ活動をしても、大海に小石を投げ入れるようなものです。
そのからくりは、小学校高学年にもなると、見抜いてしまいます。
気候変動問題は、世界で石油等の資源を大量に消費する現在の世界の経済や産業の構造が原因です。
だから、その解決にはエネルギー、運輸、インフラ、食料調達の根本的な変換が必要です。
また、気候変動は貧困な人びとをさらに困窮化させ、同等に生きていくことを困難にするのが許されないという倫理観の問題でもあります。
ですから、今児童生徒に問いかけ、考えさせるのは、気候変動の問題の構造を見抜き、その構造をどう変えるです。
さらに自分たちがどう関わっていて、どう行動すればいいのかという本質に迫る学習が求められているのです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます